装苑賞に挑んだデザイナーたち

木村 晶彦

Akihiko Kimura

1979年生まれ、京都府出身。立命館大学産業社会学部卒業後、文化服装学院アパレルデザイン科に入学。2004年、第78回装苑賞でイトキン賞を受賞。G.V.G.V.のデザイン・企画を経て、’10年に自身のブランド、ロキトをスタート。


  装苑賞は、デザイナー人生の前哨戦である  

装苑賞には、単に名をあげるためではなく、将来、ファッションの世界で戦っていくための前哨戦のような気持ちで作品作りに取り組んでいました。ただ、自分の中で街で着られないような服は作りたくないという思いがあって、「リアルクローズでありながら魅せられる服」のギリギリを攻めるデザインを意識していました。課題とは違い、自分の意志で、「自分は何を作りたいのか」「何が好きなのか」と自問自答しながら制作することになります。その過程が、その後の方向性や作風を形作ってくれるので、たとえ入賞しなかったとしても、その制作自体が大きな経験になるはずです。

以前は、渋谷を少し歩けば個性的な装いの人がたくさんいて、インスピレーションの源になっていました。でも今は、人々の関心は内面に向いていて、外見で自分を主張する意識は以前ほど強くないと感じています。そういう時代だからこそ、ファッションで何を打ち出していくのか。ピンチでもあり、チャンスでもあるのかもしれません。

INTERVIEW: 20人の軌跡

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