EITARO

上村 英太郎
Eitaro Kamimura
2001年生まれ、山口県出身。’23年、第97回装苑賞とNEW ENERGY特別賞を受賞。受賞後、間もなく自身のブランド、EITAROを設立。’25年、東京・渋谷にあるTRUNK(HOTEL)で、ランウェイ形式にてコレクションデビュー。

第97回装苑賞、NEW ENERGY特別賞受賞作品。フォルムを変化させる演出が話題に。
もともと医学を志しており、ファッションの知識がまったくない状態で香蘭ファッションデザイン専門学校に入学した私にとって、授業で見たアンリアレイジのデザイナー、森永邦彦さんが出演した「情熱大陸」と、第94回装苑賞公開審査会の配信のインパクトは強烈でした。森永さんの理系的な制作プロセスを見て、初めて今まで自分が学んできた知識とファッションが結びついたんです。
そして、第94回装苑賞を受賞した岡本尚美さんの科学的な作品テーマにも親近感が湧き、さらに選出したのは森永さんと知り、装苑賞への挑戦が学生生活の目標となりました。実際に応募したのは3年生の時。休みなく学校で作業をしたタフな経験を乗り越えたことが、現在の大きな自信につながっています。

EITAROは「叙情服」をコンセプトに、感情の裏側にある本質を突き詰め、衣服という形で表現。2026-’27年秋冬は、「背花着(せはなぎ)」がテーマ。セミが羽化する際に背中から羽を広げる姿がまるで花を身にまとっているように見えることに着想を得た。南仏の伝統的なキルト技法や刺繍といった手工芸を用いて、人生の軌跡や記憶を衣服の背面に可視化することを試みている。