
スマホを置いて、本を開く時間は、どこかの誰かの考えや世界に触れながら、
自分自身の感性とも向き合える豊かなひととき。
今回は、ファッションやアート、カルチャーを愛する装苑読者におすすめしたい、
東京の個性あふれるブックショップをご紹介。
店主やスタッフの方に、とっておきの3冊をセレクトしていただきました。
本との出合いは、新しい価値観や創作のヒントをもたらしてくれるはず。
世界を広げてくれる一冊を探しに、街の本屋へ出かけてみませんか?
photographs :Jun Tsuchiya (B.P.B.)
/ text : SO-EN
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韓国の「いま」に出会う!
最新のK-BOOKが集まる拠点
韓国のファッションや食、ドラマ、K-POPアーティストが好きな方へ。いま、あらゆるカルチャーがホットな韓国を、「本」を通してのぞいてみませんか?

建物3階の温かみのある空間に、韓国にまつわる本や雑貨が並ぶ。店名の「チェッコリ(책거리)」とは、本や文房具などを描いた静物画、そして、学校で教科書を1冊終えた際に行う祝いの会を意味する。
東京随一の本の街・神保町にある「チェッコリ」には、話題の韓国文学や、旅行ガイド、韓国語学習のための参考書に、韓国で話題を集める最新の韓国語原書まで、韓国にまつわる本がたくさん。
「オソオセヨ~!(いらっしゃいませ)」と、韓国語のあいさつで迎えてくれたのは、チェッコリを運営する出版社「クオン」の広報担当、佐々木静代さんだ。
チェッコリは、まだ日本で韓国文学が広く親しまれていなかった2015年にオープン。この場所から韓国の文芸シーンをまるごと盛り上げたいという思いから、自社の刊行書籍にとどまらず、韓国にまつわる本を出版社の垣根を越えて幅広く取り扱っている。


「チェッコリ」が特に推しているのは、2024年にアジア人女性として初めてノーベル文学賞を受賞した作家のハン・ガンさん。クオンは、その才能にいち早く注目し、日本語訳を届けてきた。「ハン・ガンさんの作品は気になるけど長編小説はハードルが高い」という方に向けて、音楽をテーマに書かれたエッセイ『そっと 静かに』といった、作品世界を立体的に味わえる一冊もおすすめだそう。


さらに店内には、ブックデザインやタイポグラフィーを眺めているだけで心弾む書籍やZINEをはじめ、日本で人気のアニメや漫画の韓国語版まで、充実したラインナップ。
「心を癒すことばたち」「映画・ドラマを本で読む」「人生の折り返し地点を迎えるあなたへ」などのポップが案内役となり、まだ韓国語が読めなくても、思わず手に取りたくなるような棚づくりが魅力だ。



オープンから11年経ち、韓国文学をめぐる国内の状況は大きく変化した。しかし、文化への間口を広げ、その先にある奥深い世界へ読者を案内し続けるという本質的な理念は変わらない。
その実践的な取り組みとして行われているのが、韓国文化を知るための多彩なイベント。韓国餅研究家・野原由美さんによる「手作り韓国餅」の販売や、本と音楽とお酒を一緒に楽しめる「酒楽」、作家や翻訳者を迎えたトークイベントに、翻訳を学べる講座など、初心者から玄人まで楽しめる多彩な企画を行っている。多くのイベントはオンラインでも参加できるため、世界のどこからでも韓国文化に触れられるのがうれしいポイント。

出版社の河出書房新社とクオンが後援して「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」を開催。受賞者のなかには、チェッコリの翻訳スクール出身者も!
知れば知るほど、もっと極めたくなる韓国の「いま」。まずは一冊の本を入り口に、その奥に広がる奥深い世界を覗いてみませんか?
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—— 装苑読者におすすめの3冊 ——
見て、読んで、聴いて楽しむK-BOOK
チェッコリが『装苑』を読むあなたにおすすめの3冊をピックアップ。

『ILLUSTRATION SCENE OF KOREA 平泉 康児監修 ¥2,860 翔泳社
韓国のイラストレーションシーンの「今」を知る一冊。韓国出身、または韓国を拠点にファッション、広告、ブックデザインなど多彩な分野で活躍する35名の作家たちの作品とプロフィールを紹介。ビジュアル表現やデザインのインスピレーションを得たい読者におすすめ!

『私の最高の彼氏とその彼女』ミン・ジヒョン著、加藤慧訳 ¥1,760 イースト・プレス
韓国文学ブームを後押ししたフェミニズム。その潮流を牽引した作品のひとつで、Netflixで映像化が決定した小説『僕の狂ったフェミ彼女』の著者による第2作。恋愛やジェンダーにまつわる“当たり前”を問い直し、自分らしい関係性を考えさせてくれるラブ・コメディ。

韓国文学ショートショート
きむふなセレクション
左 『僕のルーマニア語の授業』、
右 『夏にあたしたちが食べるもの』
各¥1,320 クオン
翻訳家のきむ ふなさんが選ぶ、いま読みたい韓国文学を日本語と韓国語の対訳で味わえるシリーズ。日本語訳で30~60ページほどの短編小説なので、忙しい日にも気軽に楽しめるのが魅力。二次元コードから韓国語の朗読音声を聴くこともでき、物語の余韻に浸りながら、自然に韓国語の響きに触れられる。

K-BOOKに興味を持ったあなたに朗報! 韓国の⽂学、エッセイ、絵本、⼈⽂書や韓国雑貨と出会えるイベント「K-BOOKフェスティバル」が11月に開催。今年のテーマは「ひびく(너를 알고 나를 알았네=あなたを知り、わたしを知る)」。2つの会場に日韓の出版社が集結します。K-BOOKの世界を楽しめるこの機会、ぜひチェックしてみて!
K-BOOKフェスティバル2026
出版クラブビル 3F・4F
場所:東京都千代田区神田神保町1-32
販売時間:
11月21日(土)12:00~18:00
11月22日(日)11:00~18:00
三省堂書店神田神保町本店会場
場所:東京都千代田区神田神保町1-1
販売時間:
11月21日(土)14:00~18:00
11月22日(日)11:00~18:00
WEB:https://k-bookfes.com/
Instagram:@kbookfes
INFORMATION
CHEKCCORI
場所:東京都千代田区神田神保町1丁目7−3 3F
営業時間:水~金12:00~19:00、土11:00~19:00
定休日:日・月・火曜
Instagram:@chekccori
WEB:https://www.chekccori.tokyo/