装苑オンライン連動の新連載『川尻蓮の吟遊詩人』はじまりました!第一回のテーマ「蓮(はす)」をイメージした1枚のビジュアル、ご覧いただけましたでしょうか?
こちらでは、川尻さんの「蓮(はす)」のお話をお届けします!
artdirection: Keiichiro Oshima(写真上)/ photographs: KIZEN(W, 写真上), Josui (B.P.B.,写真2枚目以降)/ styling: Remi Takenouchi / hair & makeup: Sayuri Nishio / interview & text : SO-EN
ADのあとに記事が続きます
ADのあとに記事が続きます
名前に込められた 「泥の中で咲く花」の意味
―――新連載がいよいよ始まります! 今日は第一回の撮影でしたね。打ち合わせを重ねる中で「言葉」という軸に行き着き、『吟遊詩人』というタイトルのもとスタートすることになりました。川尻さんは日常的に「言葉」に心を動かされたり、思考の刺激にされたりすることが多い印象ですが、ご自身の原点となるような「言葉」に関する特別な記憶や体験はありますか?
REN:『装苑』9月号での連載第一回のテーマは、僕の名前でもある「蓮(はす)」です。小学校の宿題で「自分の名前の由来」を調べて発表する時間があったんですよ。一般的な花にはきれいな水をあげるイメージがありますが、母から「蓮の花は汚い泥の中でこそきれいな花を咲かせる。泥が汚ければ汚いほど栄養を吸い取って大きな花を咲かせるんだよ」と聞いて、名前に込められた意味を知りました。
当時は生意気だったので反発したり落ち込むこともありましたが、蓮のことを知ってからは、逆境も嫌なこともネガティブな感情も、全部「泥」だと思えるようになったんです。「泥があるからこそ輝ける」という思いは今も同じですね。「蓮」という言葉と意味を知ったことが、今の僕の始まりだったと思っています。
困難を
「クリアすべきステージ」
と捉えるゲーム的思考
―――小学生でそう捉えられたのはすごいですね。当時何年生くらいでしたか?
REN:小学2、3年生くらいだったと思います。僕、昔からゲームが好きだったので、思考が少しゲームっぽかったんですよね。何か嫌なことや困難なことが起こっても、「このステージをクリアしてやるぞ!」と変換して捉えていたというか。名前の由来を聞いた時が、初めて言葉やその意味に心を動かされた瞬間だったのかなと感じます。
あとは、兄が漫画本を集めるのが好きで、僕もそれを読んでいた影響もあります。かっこいいセリフって誌面にドン!と大きく描かれているじゃないですか。それを見て「かっこいいな」と思って、兄弟で漫画ごっこをしながらそのセリフを言ってみたり。そういう遊びの中でも、「この言葉かっこいいな」「ためになるな」という感覚をキャッチしていたのかもしれません。
―――「言葉」って不思議で、目で読んでいる時と違って、口に出した瞬間に命が宿るような変化を感じることもありますよね。
REN:確かに、そうですね! いい言葉を口に出すのって、言霊じゃないですけど大事ですよね。当時の僕は、ただの必殺技として“なんとかサンダーなんとか”みたいな言葉を言っていただけなんですけど(笑)。純粋にかっこいいと思っていたし、もしかしたらリズムや響きの心地よさを感じ取っていたのかもしれません。
無駄な経験はひとつもない
深掘りして気づいた「蓮」の魅力
―――大人になるにつれて、「蓮(はす)」の意味や受け止め方に変化や広がりはありましたか?
REN:逆境やネガティブのおかげで輝けるという根本は変わっていません。ただ、僕はかなり深掘りするのが好きなタイプなので「蓮」について調べていたら、蓮の葉ってすごく広いじゃないですか。あれにも意味があって、大きな葉は日光や雨をより多く受け止めるためで、茎が空洞になっているのも、昔の人たちがストローとして使っていたかららしくて。蓮って無駄のない植物なんだなと知ったんです。
一見すると意味がないように思えることも、全部自分のためになるんだなと。花に目が行きがちですけど、葉っぱや茎にもそれぞれの意味があるのがすごく素敵ですよね。「そんな人間になりたい」といった大層なことまでは当時は考えていなかったですが(笑)。ゲーム好きなことも含めて、一見関係なさそうなことも人生をポジティブに捉えるのに役立っていたりします。一つのことを突き詰めるだけでなく、いろいろな経験をして活用するのが得意なタイプなんだと、大人になって改めて気づけました。
逆境という
「泥」を浄化して届ける
クリエイターとしての姿勢
―――今の川尻さんから見て、「蓮」の花は自分らしいと感じますか?
REN:思いますね。「蓮」の花には「浄化」のイメージもあります。周囲にある泥(ネガティブ)を僕が浄化して誰かに届けることができたら、それってすごく高潔だし、僕が生きている意味になるんじゃないかなと思ったりもして。デビュー当時のコロナ禍も含め大変なこともありましたけど、「あの経験があったからこそこれができたよね」とファンの皆さんにも伝えたいですし、出来事に意味を持たせるのは自分たちにしかできないことだなと考えています。
―――川尻さんの持つ穏やかさや清らかさから、撮影スタッフの間でも「仏様みたいだ」という話題が出ていました(笑)。
REN:おもしろい(笑)! 表に立つ立場ということもあって周りの方が気を使って立ててくださる機会も多いのですが、スタッフさんをはじめ周りの皆さんには、僕より優れている部分が絶対にありますから(ダンスだったら負けないですけど!笑)。僕の知らないことやできないことをやっている人にすごく興味があるので、それを見たり味わったりするのが好きなんです。
今日の撮影でも、寝っ転がるポーズ(写真一番上)は腹筋がきつかったですけど(笑)、提案してくださるスタッフの皆さんには完成の絵が見えているわけですよね。それを知りたいからこそ、やってみたくなるんです。
受け取る人の数だけ解釈がある
表現の世界
―――お互いの視点を掛け合わせて作っていく、モノづくりの醍醐味ですね。
REN:あぐらをかいたポーズの時(本誌9月号に採用の一枚)、スタッフさん側の空気がふっと変わった感覚があったんです。僕も「蓮」だから座禅のような雰囲気や、花びらが放射状に広がっている真ん中にいるイメージでやってみたら、良い熱量が伝わった感覚があって。
表現の仕事は、受け取り手の方がいて初めて成立します。受け取る方の数だけ自由な解釈があっていいと思うし、ビジュアルを見て「かっこいい」「きれい」と思ってもらうのはもちろん、「何を言いたかったんだろう」「自分の名前にはどんな意味があるんだろう」と思い巡らせるきっかけになったら嬉しいですね。ぜひ皆さんにも、ご自身の名前の由来を改めて考えてみてほしいです。
―――最後に、今後ご自身の人生でどんなお花を咲かせたいですか?
REN:大きな花です。人生は長いですから、いろいろな泥から栄養を吸収して、自分の命が尽きる時に「こいつすごかったな」「最後に大きな花を咲かせたな」と自分でも誇れるような花を咲かせたいです。そして僕の生き様を見た誰かが「こんな花を咲かせてみたい」「この人より大きな花を咲かせたい」と思ってもらえるような、たくさんの人の目に触れる象徴的な花を咲かせたいですね。
design&coding : Akari Iwanami
Ren Kawashiri
1997年3月2日生まれ。福岡県出身。グローバルボーイズグループ「JO1」のメンバーであり、パフォーマンスリーダーとしてグループを牽引するカリスマ的存在。JO1は自身初の東名阪ドームツアーを完走し、10月には全米デビュー、北米ツアーの開催を控えており国内外で大活躍中。
Web:https://jo1.jp/
Instagram:@official_jo1
川尻さん着用:(写真上)ラウンジコート ¥566,500、ブラウス ¥335,500、トラウザーズ ¥224,400、首に巻いたバンダナ ¥44,000、ヘッドバンド ¥20,900、サンダル ¥210,100 アン ドゥムルメステール(エム)/ピアス“No.1103” ¥18,700 nobu Ikeguchi
(写真2枚目以降すべて)ニットカーディガン ¥110,000、チェックスリープシャツ ¥132,000、チェックスリープパンツ ¥132,000 タナカ ダイスケ(タナカ ダイスケ)/チェーンネックレス (1012) ¥594,000、チェーンモチーフネックレス (1010) ¥47,300、ブレスレット(1003) ¥308,000、チェーンピアス(1020) ¥55,000、イヤカフ(1101) ¥17,600 nobu Ikeguchi /ヴィンテージネイティブアメリカンネックレス ¥165,000 VELVET、ブローチ ¥77,000 Midorikawa(共にVELVET)/スニーカー 参考価格 シンヤコヅカ(スモールトレーズ)
【読者問い合わせ先】
エム TEL03-6721-0406
スモールトレーズ contact@smalltrades.co.jp
タナカ ダイスケ tanakadaisuke.jp
nobu Ikeguchi info@nobuikeguchi.co.jp
VELVET TEL03-6407-8770
【川尻蓮の吟遊詩人】







