
関わる人や物事に対して
愛情を忘れたら、終わり
―― 今回然り、あのさんのお仕事のベースには「好き」や「共鳴」があるように受け止めていますが、好きなものに深く関わることは、嬉しい反面、緊張やプレッシャーを感じることもありませんか?
あの:ありますね。ただ、(緊張やプレッシャーを)感じるからこそ、より気合いが入るというか。気を引き締めて頑張ることができるので、相乗効果のようにとらえて、これは「いい緊張、いいプレッシャーだな」といつも思いながらやっています。まったく感じないよりは、少し感じているくらいのほうがやりがいがありますし、やりやすいとも思います。
―― 「装苑」の読者には、好きなことを仕事にしたいという希望を持っていたり、自分の「好き」を将来につなげたいと思っている方が多いのですが、その気持ちを質の高い表現に昇華するために、あのさんは何が必要だと感じられますか?
あの:まずぶれないこと。そして好きを貫くことの難しさを自覚することが必要だと思っています。好きだからこそ譲れないのに、譲らないと成立しないことって本当にたくさんある。それに応じられるだけの臨機応変さを持ちつつ、好きだということをちゃんと忘れないようにすることが大切です。
今はなんでも数字に引っ張られてしまう世の中ですが、関わるものや人に対して好きだと思う気持ちや、愛情を忘れたらもう終わりかなって僕は思っていて。感情をなくして成功しても意味がないし、自分の心がやられてしまう。好きという感情や愛を捨てないこと、それが一番難しくて一番大切だなと感じています。

―― あらゆる現実が押し寄せてくる中で、元々持っていた純度の高い気持ちを保ち続けてアウトプットする。その困難を超えた先に見える景色があるということですよね。ちなみに長年のファンとして、あのさんは16年ぶりの劇場版をどのようにご覧になりましたか。
あの:ケロロたちがケロロたちらしくいてくれていることが、すごいことだなと思いました。かっこつけていないかっこよさがあるなって。ずっと変わらず、歴史を持って今も続いているところに、それこそぶれなさを感じてかっこいいなと思いながら見ていました。
めちゃくちゃドタバタですし、それぞれのキャラクターたちの個性もいっぱい感じることができて、さらに福田雄一総監督が手がけたことでパロディの質も量も大きくなったように感じて、もっとパワーアップしたケロロ!って思いました。

――あのさんが演じられた「研究員ロボ」(写真下)もとってもかわいかったです。

あの:ありがとうございます。声を聞いて「あのちゃんだ」とわかるようにしつつ、ロボットなので感情を出さずに一定の音程で話す、“棒読み感”を意識しました。僕以外にもいろんなキャストの方が少しだけ出演しているので、それを探すのも楽しいと思います。
―― 『しらぬひ』(2026年8月21日公開)のアフレコ動画も話題になっています。あのさんはこれまでも声優として素晴らしいお仕事をされていますが、あのさんにとって声のお仕事はどのようなものですか?
あの:難しいですが、その難しさが楽しさでもあります。声だけの世界でキャラクターの感情や個性をどう生かすか、そのバランスがいつもとても難しくて、一番考えるポイントです。
自分の声に対してヘイトがくることもあるけど、声が求められる場所は、自分の声を救ってくれる場所だと思いながら、ありがたくお仕事をさせていただいています。
―― あのさんがミュウミュウのバッグにケロロのチャームをつけているのがかわいくて、私も欲しいなって思いました。最後に、この映画をきっかけに『ケロロ軍曹』にハマった装苑読者におすすめのケロログッズがあれば教えてください。
あの:個人的に好きなのは「パペットケロロ軍曹」です。ケロロの中に手を入れて一人で遊ぶと、いい気分転換になります(笑)。ガチャガチャもあったり、グッズもとにかく種類が多いので色々探してみてほしいです。最近は街でおしゃれな女性がケロロのキーホルダーをつけているのを見かけますし、流行っているなぁって感じます。好きなブランドやアイテムに合わせてケロログッズを取り入れるのも、ファッションとして映えるのでおすすめです。
『新劇場版☆ケロロ軍曹 復活して速攻地球滅亡の危機であります!』
原作:吉崎観音
脚本・総監督:福田雄一
監督:追崎史敏
出演:渡辺久美子、小桜エツコ、中田譲治、子安武人、草尾 毅、桑島法子、斎藤千和、平松晶子、池澤春菜、石田 彰、広橋 涼、能登麻美子、あの、粗品(霜降り明星)、長谷川 忍(シソンヌ)、ジェシー(SixTONES)
2026 年 6 月 26 日(金)全国公開
配給:KADOKAWA、バンダイナムコフィルムワークス
©︎吉崎観音/KADOKAWA・劇場版ケロロ軍曹製作委員会
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