俳優、上白石萌歌さんの連載がスタートします!ファッション、アート、カルチャーなどあらゆる方面にアンテナを張り巡らして、素敵な人との出会いを求める上白石萌歌さん。ものづくりの背景でお伝えするのは、大切なものを受け継ぐことやそこに流れる時間。再生することによって見えてくる新しいカタチなど。さまざまな分野で活躍する方のもとに伺い、自らその魅力を探ります。第一回目はデザイナーの藤澤ゆきさん。ヴィンテージのトートバッグと萌歌さんの大切なハンカチに箔プリントを施します。
ヴィンテージのトートバッグに箔プリント
藤澤さんが海外で買いつけたたくさんのトートバッグの中から、萌歌さんが選んだのはドイツのエコバッグをブルーに染めたもの。小さな穴がすでに丸い小さな箔プリントで修復されている。大好きなブルーで、持ち手が長いのが決め手になりました。
1 トートバッグに付けられたタグには、トートバッグのもとの状態の写真、作られた年、買いつけた場所、リメークした年が記されている。
2 ドイツで買いつけたエコバッグ。パン屋さんの物はバンのイラストがあったり、ちょっとユニーク。いろんな色に染めてから箔でプリントを施す。
1 トートバッグの箔プリントをする面に、シルクスクリーンでのりを塗る。
2 選んだ箔は、“ぬけがら”と藤澤さんが呼んでいる、一度プリントをした後の柄が抜けてレースのように見えるもの。そしてオーロラのように揺らめく銀色の箔。それと金色。
3 高熱アイロンで接着するときは、仕上がったときの見え方とは逆の順番で箔をのせる。
4 上のフィルムをゆっくりはがせば出来上がり!
5 完成しました!ちょっとぶれたり、かすれていたり。それが1点ものの魅力。
大切なハンカチに箔プリント
この日、萌歌さんに持ってきていただいたのは、10年前にお母さまからいただいたというネーム入りのパイルのハンカチ。トートバッグとは違う手法の箔プリントを。
1 お母さまからいただいたネーム入りのハンカチ。これはハンカチ全面ではなくて端のほうに雪がふりつもるように見える箔プリントを。
2 箔に直接のりがちりばめて塗られたものを選ぶ。
3 まずは水色の箔を接着。そのあと銀色の箔を重ねて、もう一度接着。異なる色を2色使うことで奥行きが出てくる。
4 三角定規をあてながら、丁寧に箔をはがす。
5 完成!使っていくうちに変化するのも楽しみの一つ。
ハンカチに新しい表情が加わり、ハンカチも喜んでいるはず!
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