2017年に彗星のごとくデビュー。『装苑』をはじめ、数々のファッション媒体やブランドのルック、広告ビジュアルで無二の存在感を放つ中島セナさんは、’19年の『WE ARE LITTLE ZOMBIES』、’21年の『光を追いかけて』と、映像作品への出演も着実に重ねてきた。12月20日よりディズニープラス「スター」で独占配信がスタートする『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』では、ついにW主演。決して埋まることのない喪失感と諦念を抱える空想好きの高校生、ナギとして壮大なファンタジーの中を生きている。

家族にまつわる辛い記憶から「夢」を信じることができないナギが、架空の世界からやってきたタイム（奥平大兼）に出会い、友達のソン（エマニエル由人）とともに冒険譚を織りなす本作。絵本のような作り込みの世界も魅力的な現場のお話から、同世代の俳優たちとともに同い年のナギを演じた時間のこと、そして現在の興味・関心や夢にまで話題は広がります。

Photographs : Jun Tsuchiya (B.P.B.) / styling : Kotomi Shibahara / hair & make up : SHUTARO (vitamins)  / Interview & text : SO-EN

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――『ワンダーハッチ –空飛ぶ竜の島-』は壮大なファンタジー作品です。CGもありつつ、セットや美術・装飾の作り込みが特別なものだったのではないかなと思います。まずはその辺りから伺えればと思うのですが、ナギのお母さんの部屋の中には、たくさんの美しい絵がありましたね。

中島セナ（以下、中島）：はい。カラフルで実際に見ても本当にきれいな絵で、そんな絵が壁にずらーっと並んでいるのを見たら、すごく感動しました。現場は暑くて蒸し風呂のようだったのですが、絵が好きなので、そのセットを見てテンションが上がった状態で撮影に臨むことができました。

――タイム（奥平大兼）とガフィンが飛び出してきた本棚も二人の形にくり抜かれていて、わあ！って思いました。

中島：あの本棚もCGではなくセットであったものです。私もびっくりしました！他にも、3話には空き缶を使った大きなセットが出てきたりして。

――そうした現場の作り込みの要素は、中島さんにどのように作用しましたか？

中島：あのような規模感のセットはなかなか見られないものだと思うので、貴重な体験をさせてもらっているなと感じていました。ファンタジー作品だからこそだなって。本当にいっぱい素晴らしいセットがあったんですけど、いちばん印象に残っているのは、ドラゴンの像があるアクタ村の作り込み。 小さな村を一つ作ってしまうこと自体もすごいと感じましたし、色が独創的で。様々なカルチャーが混ざり合ったような色彩感覚にはとても興奮しました。

――タイムの相棒である竜のガフィンとの場面も多いですが、ガフィンはCGです。

中島：現場にはガフィンを担当する方がいて、リハーサルの時には私たちが演技するための目線合わせや動きなどをやってくださっていましたが、本番は何もない状態でみんなで演技をしていました。なので本当に最近、CGが入った出来上がりの映像を見て、ガフィンの動きや鳴き声を知ったんです。そこにも感動しました。

――ガフィン、本当にかわいいですよね。フィギュアやぬいぐるみが欲しくなっちゃいます。

中島：私も欲しいです！

――衣装に関してはいかがでしょうか？劇中、特に3、4話ではナギのいろんなTシャツ姿を見られて、どれもおしゃれで楽しかったです。

中島：実は、後ろにアロワナの小さなパッチがついているTシャツがあるんです。タグ隠しだったようなのですが、それが現場で好評で、すごくかわいかったので私も気に入っていました。 ちょっと映っているかもしれないので、探してみてほしいです（笑）。

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