
左から はなさん、けいさん、わかにゃんさん、ありすさん、あおいさん、えくさん
パニエで大きく膨らませたスカートにかわいらしいリボン、アイコニックなレースやフリル‥‥。18世紀のロココや19世紀のヴィクトリアンスタイルをベースに、最大限まで自身の「かわいい」を追求するロリータファッション。近年では日本を代表するファッションカルチャーのひとつとなり、「かわいい」文化の象徴的な存在として、その影響力を拡大している。
ファッションのアイデンティティを貫く現代ロリータにその思想を語ってもらうべく、「装苑オンライン」ではロリータさんたちの座談会を敢行。文化服装学院在校生のありすさんとわかにゃんさん、けいさん、えくさん、あおいさん、卒業生であるはなさんの6名に、ロリータに惹かれる理由や精神性をたっぷり語っていただいた。
photographs : Jun Tsuchiya (B.P.B.)
ADのあとに記事が続きます
ADのあとに記事が続きます


プリンセス、マスコット、アイドル、
それぞれが魅了された「かわいい」のかたち
ーまずは、皆さんがロリータを好きになったきっかけを教えてください。
はな:昔からかわいいものが好きで、プリキュアやマイメロディなどの「王道かわいいルート」を辿っていたら、行き着いた先がロリータでした。また、高校生の頃にSNSでロリータを着こなす子を見て、私も着てみたいと思ったことも関係していると思います。

えく:私は元々リズリサ(LIZ LISA)などの、フリフリの装飾を用いた洋服を数多く着用していたのですが、徐々に「フリルの量が足りないな」と思い始めて(笑)。そんなある時、偶然ロリータのお店を見て「なんだこのかわいい服は!」と衝撃を受けました。当時はそれがロリータだということを知らなかったのですが、衝動を抑えきれずにすぐに全身購入し、後から「これがロリータなのか」と知りました。
はな:リズリサやアンクルージュ(Ank Rouge)などのガーリーなブランドが入口となって、徐々にロリータを好きになっていく方は多いと思います。

わかにゃん:私は高校生の頃に訪れたメイドカフェで、偶然ご帰宅していたロリータのお嬢様に惹かれたことがきっかけです。あまりのかわいさにびっくりして、思わず自分から声をかけにいきました。そこから自分でロリータのことを調べ始め、気が付けば自分もロリータに(笑)。ちなみに当時出会ったその方とは、現在一緒にお泊まり会を開いたり、ロリータを着てディズニーランドへ行くほど仲が良いです。
はな:今も仲が良いってすごいね!一緒にロリータを着て出かけているのもかわいい。

けい:私はアメリカで生まれたのですが、日本人の母が「FRUiTS」をはじめ、昔のファッション雑誌や写真、ネットで調べたフリフリの服などを見せてくれていたんです。そこから年月が経って日本に来たある時、偶然SNSでリズリサを着用している方を見つけて、「待って、これ小さい頃に見ていた服じゃない?!」と衝撃を受けて。そこから様々なロリータの服やブランドを着るようになり、今に至ります。ロリータを着ていると、小さい頃の自分が喜んでいるような感覚になるんです。

あおい:私はアイドルの白雪姫乃ちゃんの大ファンで、「私もこんな女の子になりたい!」と思い、ロリータを着始めました。彼女のお陰でそれまで自信が無くて着られなかったピンクも着られるようになり、現在の黒髪ぱっつんの姫カットにしたのも、姫乃ちゃんへの憧れからです。
ありす:私は元々ピンクが好きで、中でもディズニーのアニメ映画『プリンセスと魔法のキス』(2009年)に登場する、ピンク一色のロマンティックな部屋の描写に魅了されていました。そこからピンクを身にまとうロリータへの興味も生まれ、現在のスタイルに繋がっています。
けい:ディズニー作品は私も大好きでした!ディズニー以外にも、アニメ『アイカツ』や『プリパラ』なども観ていて、かわいいものに対してはオタクでしたね。

お気に入りのものとして、えくさんにご持参いただいたもの。シール帳や青木美沙子さんの著書『まっすぐロリータ道(光文社)』をはじめ、「ロリィタ記録帳」という、いつ、どこで、どんな気持ちでロリータを購入したのかをグラフィック付きで記したものまで。

わかにゃんさんのバイブル『ゴシック・ロリータ&パンク ブランドBOOK(辰巳出版)』。「アイテムのパターンもついているため、自分で制作できるのもポイント」とのこと。(本人私物)

完璧にセットされたツインテールを見ると「かっけー!」って痺れちゃいます
ー皆さんはロリータを着ると、どのような感覚になりますか?皆様が思うロリータの魅力とあわせてお聞きしたいです。
わかにゃん:私たちはいわゆる「甘ロリ」(ロリータファッションの中でもホワイトやピンクといったペールカラーを基調に、ガーリーな柄や装飾、小物などでかわいらしさを追求したスタイル)なのですが、甘ロリはかわいいが一番詰まっているお洋服です。柄物のクマちゃんとかいちごとか、見ていてときめくし楽しい。自分を一番かわいく見せてくれる存在ですね。

あおい:私はロリータを着ている時はお姫様みたいな気分になれるし、「お人形さんみたい」とか「かわいいね」って言われるのが本当に嬉しくて、「今日は私が世界で一番かわいいかも」っていう感覚になれるんです。
えく:大人の方から声をかけてもらうことが多いよね。私もこの間「若い頃は私もロリータを着たかったのだけれど、当時は自信が無くて着られなかったから今のあなたが羨ましい」って仰ってくれる方がいて、すごく嬉しかった。

はな:私の場合、背筋が伸びる感覚があります。ロリータって一言では説明できないほど様々なジャンルがあるのですが、どうしても周囲からはひとくくりにされがちなんです。そのため、普段から周囲への気配りや丁寧な行動を意識して、「ロリータはみんな良い人だよね」と思ってもらえることを目指しています。そうすると自然に日頃から人に対して優しくなれるし、精神的に成長している感覚になります。
わかにゃん:わかる!私もはなちゃんみたいに、ロリータを着ていると人に優しくできる感覚になります。また、自分の好きなものを堂々と言えるような自信も湧いてきて、周囲の目とかどうでも良いってなるくらい、自分はかわいいって思える気持ちになれます。
はな:無双モードですね(笑)。

けい:ロリータってとてもかわいいものではあるんですけど、それと同時に「自分のスタイルを貫く」という強い意志が感じられる、すごくカッコいいものであるとも思っています。特に完璧にセットされたツインテールを見ると、それだけで「かっけー!」って痺れちゃいますね。
例えば私は、アイドルグループの「THE PINK MINDS」が大好きなのですが、彼女たちもロリータを着ています。彼女たちは自分の中にしっかりとした軸があり、それがロリータを着ることでより高められているように感じて、ロリータにはカッコいい一面もあるのだなと感じました。

左から はなさん、わかにゃんさん、ありすさん

左から えくさん、あおいさん、けいさん
NEXT:むくんでいたらロリータは着ない?
ロリータファッションのマイルール