1998年のデビュー以来、圧倒的な歌唱力で日本の音楽シーンを牽引し続けるMISIA 。彼女が2001年からこだわり続けてきた、生音のアンサンブルを追求するライヴシリーズ「星空のライヴ」がさらなる進化を遂げた。
2026年1月に幕を開けた全国ツアー「STARTS presents MISIA 星空のライヴXIII GRAND HORIZON」のアリーナ公演ファイナルが、5月2日(土)・3日(日)、彼女にとって初となるKアリーナ横浜で開催された。本ツアーは、バンド、ストリングス、ダンサー、そして衣装がドラマチックに連動し、ステージ全体がひとつの「芸術作品」として昇華されている。ここでは、MISIAの音楽世界を構築するうえで不可欠な役割を果たす「衣装」に焦点を当て、その魅力を紐解きたい。
写真:三浦憲治、永井峰穂(アシスタント)、Santin Aki
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今回のステージでは、MISIAの衣装チームによるオリジナル制作に加え、「Number(N)ine By Takahiro Miyashita」デザイナーの宮下貴裕による特別ピースや、「noir kei ninomiya(ノワール ケイ ニノミヤ)」を手がける二宮啓が自らセレクトしたコレクションルックが、壮大な物語を描き出した。
ドラマティックな幕開けを祝う、純白のケープドレス

ライヴの始まり、星空を模したステージに現れたMISIAは、崇高な美を湛えた純白のケープドレスを纏っていた。ボトムにはワイドパンツとヒールを合わせ、全身をクリーンな白で統一。MISIA衣装チーム渾身の一着である。
MISIAの一挙一動に合わせて、クリスタルのビジューとスパンコール刺繍が荘厳な煌めきを放ち、袖にたっぷりと配されたフェザーが舞うように揺れる。カラーライトを浴びて多彩に表情を変えるその姿は、編み込み素材の冠のようなヘッドピースと相まって、神々しいまでのエネルギーを放っていた。
ジェンダーの境界を越える、洗練のタキシードスタイル

6曲目「Tell me」で披露されたのは、それまでの清廉な印象を一変させるハンサムなタキシード姿だ。これは「Number(N)ine By Takahiro Miyashita」の宮下貴裕が、本ツアーのために特別に制作したもの。音楽から深いインスピレーションを得る彼らしく、音楽とファッションが共鳴する瞬間を可視化させている。

ダービーハットにボウタイ、カマーベルトを備えた本格的なマニッシュスタイルながら、ウエストを絞ったシルエットや、肩やパンツのサイドラインに施されたフリルがフェミニンなエモーションを添える。ジャケットのヘムラインに並ぶ飾りボタンの輝きが、モードな感性を加速させていた。
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