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KAT-TUN 最後の航海。
ラストライブ『Break the KAT-TUN』

2025.11.15

2001年に結成したKAT-TUN。それまでのアイドル像とは一線を画していて、エッジーで気骨があってどこまでもカッコいい。そんなKAT-TUNの出現はセンセーショナルであった。以来、同性も憧れる頼もしい存在として24年間を走ってきた。2016年4月から亀梨和也、上田竜也、中丸雄一の3人体制で活動してきたが、2025年3月31日に解散を発表した。それから約7カ月の月日を経て、惜しまれる声は今なお止まぬ中、愛する多くの人たちと約束した「ファンと集まれる場所」であるラストライブ『Break the KAT-TUN』がメンバーたちの強い意思のもと実現された。

時は2025年11月8日、その舞台となったのはZOZOマリンスタジアム。メインステージの巨大スクリーンには、南からの海風を受けた帆が揺らめいている。3人が客席を埋め尽くし、空が薄明に染まった17時、KAT-TUNの最後の航海がはじまった。ここでは衣装の視点から、その旅路に同行する。

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最後の出航を鼓舞する、絢爛豪華なオープニング衣装。

ステージ上方からゴンドラに乗って登場したKAT-TUN。アカペラで響き渡った「ハルカナ約束」の一節をはじまりの合図にライブがスタートした。特別な夜のはじまりに、3人がまとっていたのは、気高くも勇ましい海賊風の衣装。メンバー3人の魂を震わせるような気迫とその内に秘めた切なる情を包んだその姿が燦然と輝いている。

亀梨和也が羽織っているのは光沢感のある青紫ベースのナポレオンジャケット。コントラストを奏でるように、渋い赤の刺繡レースやタッセルをダイナミックに組み合わせ、ゴールドの肩章やフリンジやタッセルで華やかに飾る。ジャケットと揃いの生地のロングジレとスカートの重なりが重厚感を漂わせる。

上田竜也は、ファーがあしらわれ多様な青のきらめきを放つガウンをマントのように肩掛けした上田らしさ全開のゴージャスな装い。夜空のような深い紺と黒が溶け込んで深みを与えている。スカーフやウエストにもスカーフをレイヤードし幾重の生地の美しい流れをレザーのワイドベルトでマーク。しなやかさと美しさと強さとを融合する様は上田自身を体現するようにも見えてくる。

中丸雄一は左右のデザインが異なるアシンメトリーのナポレオンジャケットに、カメオのブローチなどところどころにペールブルーをポイントとした端正なムードをプラス。スカートに艶やかに咲く花刺繍が目を引く。どこまでも華美で豊かな装飾がほどこされると同時に3人らしさを体現する衣装。スタジアムという広いステージにおいても、どこからでも見えるように、という配慮もあるに違いない。

この特別なステージでは、全シングル曲を含む51曲。KAT-TUNの24年間を凝縮したようなセットリストになっている。さらに、デビュー曲「Real Face」では当初のメンバー6人でそこでパフォーマンスしているかのような照明と演出に。どこまでも、KAT-TUNへのあふれる愛とともにHyphenの心に寄り添っている。ライブこそがKAT-TUNの真骨頂であることを重々承知であるHyphen(ハイフン、ファンの呼称)も、そこにあるメンバーの思いに呼応し、1曲目の「GOLD」から「Real Face」までを熱く駈け抜けた。

NEXT:衣装が物語る、航海者たちの現在地。

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