
「アンドレ・レオン・タリー:スタイルは永遠に」展より。
南フランスの小さな村ラコストで、アナ・ウィンターとともに『VOGUE』アメリカ版の一時代を築いたファッションエディター、アンドレ・レオン・タリー(1948–2022)の展覧会「アンドレ・レオン・タリー:スタイルは永遠に(André Leon Talley : Le Style est Éternel)」が開催されている。


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会場は、SCAD(サバンナ芸術工科大学)が運営するファッションミュージアム「SCAD FASH LACOSTE」。アメリカのアトランタとサバンナでの開催を経て、フランスでは初めての公開となる。

タリーは、アメリカ・ノースカロライナ州で育ち、大学ではフランス文学を専攻。その後、ニューヨークのメトロポリタン美術館コスチューム・インスティテュートでダイアナ・ヴリーランドのもと、キャリアをスタートさせた。アンディ・ウォーホルとも仕事をし、『Women’s Wear Daily』のパリ支局長を経て、アメリカ版『VOGUE』初の黒人クリエイティブディレクターに就任。卓越した知識と鋭い感性で、40年以上にわたり国際的なファッションシーンで活躍した。

本展では、タリー本人が、SCADに寄贈した服やアクセサリーなどのアーカイブを中心に展示。シャネル、ディオール、バレンシアガ、イヴ・サンローラン、エルメス、ロジェ・ヴィヴィエなど、ヨーロッパを代表するメゾンのオートクチュールやプレタポルテ、メットガラやフロントロウで着用された特別な装いも並び、タリー独自のスタイルを間近で見ることができる。

また、親交のあったアナ・ウィンター、レネー・ゼルウィガー、ローレン・サント・ドミンゴらが着用したドレスも見どころのひとつ。さらに、書籍、写真、アート作品など、プライベートな資料も公開され、編集者としてだけでなく、多くのデザイナーやクリエイターを支えたメンターとしての姿も浮かび上がる。

キュレーションを手がけたのは、同ミュージアムのクリエイティブディレクター、ラファエル・ブラウアー・ゴメス。マネキンは、SCAD卒業生で彫刻家のスティーブン・ヘイズが手がけたタリー像をもとに制作され、圧倒的な存在感を放つ彼のシルエットを再現している。

タリーは、ファッションを単なる流行としてではなく、歴史、芸術、文化、そしてアイデンティティと結び付けて語り続けた人物だった。本展は、そのワードローブを紹介するだけでなく、一人の編集者が築き上げた人脈や審美眼、そして現代ファッション史に残した足跡を振り返る展覧会となっている。

SCAD FASHとは?
アメリカのSCAD(サバンナ芸術工科大学、Savannah College of Art and Design)が運営するファッションミュージアム。SCADはジョージア州サバンナを本拠に、同州アトランタと南フランス・ラコストにもキャンパスを構える。SCAD FASHでは、これまでクリスチャン・ディオール、グッチ、イヴ・サンローランなど、世界的メゾンの展覧会を開催。美術館として高い評価を受ける一方、教育機関が運営する施設として、展覧会を学生の学びや研究にも結びつけている。

●「アンドレ・レオン・タリー:スタイルは永遠に」
André Leon Talley : Le Style est Éternel
10月31日まで。
SCAD FASH LACOSTE
Rue Basse, 84480 Lacoste, France
10:00~13:00、14:00~18:00。土・日曜休館。
*6月15日~9月26日は19:00まで。毎日開館。
Photographs:Courtesy of SCAD FASH
Text:B.P.B. Paris