練り切り「スイセン」を作ろう


「寒牡丹」と同じように、まずはベースになる練り切り餡をころころと丸めます。餡を丸めるときは手のひら全体を使うというコツを掴んで、早くも所作が板についてきた山田さん。

再び、餡を片方の手に乗せて、もう片方の手で潰します。「厚さを均一に……!」

お寿司職人の握り技も再び。丸めた白餡を指の付け根に置いて抱え込むようにして持ち、中に入れる餡を中央に乗せて、もう片方の指2本で時計回りに動かしながら握っていきます。続いて反時計回りに餡を動かし、外側の餡を、内側の餡の上にかぶせるように押します。外側の餡の閉じ目は指でつまんだ後、トントンと押さえます。

閉じ目が下側になるようにして、手のひらで餡を丸めます。

スイセンは、6枚の花弁がある意匠。寒牡丹の制作工程にはなかった、餡に切り込み線を入れる作業が加わります。六等分の線を入れる前に、中央に目印をつけます。山田さん、少し緊張の面持ち。


切り込みを入れるのに使うのは、三角棒。棒の先端が自分の向かい側にくるようにし、さらに手をキツネの形にして親指と人差し指・中指・薬指の間に三角棒を差し入れたあと、最後に小指を添えて棒を支えます。この持ち方をすることで、手首のスナップをきかせながら切り込みを入れることが可能になります。
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練り切りを左手中指の第一・第二関節を中心にして持ち、体と平行になる高さにします。右手で持った三角棒をまっすぐ立てて、切り込みを入れたい場所に向かってまっすぐに下ろすと、写真のようなきれいな線が入ります。緊張感たっぷりの工程ですが、山田さん、成功です!


今度は反対側にも同じように切り込みを入れます。前に入れた線にまっすぐつながるように、慎重に。「ふー!緊張する!」

先生の寿里さんが入れた6等分の切り込みは、さすがの美しさ。

山田さんも、無事に6等分の切り込みを入れることができました。続いて、球体スティックで中心に近い部分から外側へ、斜めに軽くすくい上げながら伸ばすようにして、花弁を作ります。

花びらが半分完成。だんだん形が見えてきました!

花弁ができました!本格的な和菓子の完成間近で、喜びのムードが漂います。
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さあ、いよいよ仕上げに入ります。山田さん側から見て奥の花びらから、その中心部分に、針切り箸で一本線を入れます。餡を持っている側の手の親指を針の上に添えて、優しくすっと引くように箸を動かすのがポイント。一本線を入れ終わるごとに箸を拭くのも大切な工程です。

先端が尖ったスイセンの花弁の形状を、花弁の先を指先で撫でるようにして引っ張ることで作ります。ここでも繊細な力加減がものをいいますが、寿里さんから見た山田さんの仕事ぶりは「几帳面で、お上手です」との満点。

黄色の餡の中央を、球体スティックの円錐形のほうを使って少しへこませてから、軽く指先でもみます。さらに葉っぱも指先でころころして形を作ります。

黄色の餡を、円錐形のスティックで真上から中央にまっすぐ押し込みます。さらに葉っぱを好きなところに飾って……。

完成しました!