
『KENZO, PARFUM COUTURE』(Silvana Editoriale刊)より。
18世紀以来、モードと香水は切り離せない関係を築いてきました。クチュリエやデザイナーたちはメゾンの精神に呼応する香りを創造し、そのアイデンティティを表現してきたのです。
そんな香水を通して、ファッションブランドの感性を多角的に読み解くビジュアルブックが昨年秋に出版されました。シリーズ化されるブックの第一弾として選ばれたのは、ケンゾー(KENZO)です。
タイトルは『KENZO, PARFUM COUTURE(ケンゾー、パルファム・クチュール)』。

シリーズの監修を務めるのは、キュレーターで著者のシルヴィ・マロ(Sylvie Marot)氏。
メゾンの創業者、髙田賢三さんは「最もパリジャンらしい日本人」と称されたデザイナーです。1970年にデビューし、ファッション界で成功を収めたのち、1978年に最初の香水『King Kong』を発表しました。そこからメゾン・ケンゾーの香水ヒストリーが始まります。

本書には、歴代にわたる香水の写真や解説をはじめ、キャンペーン広告、ファッションフォトグラフィー、デザイン画、賢三さんのプライベートフォトなどを収録。さらに、親友でライバルだったコシノジュンコさんによる寄稿も掲載され、同時代の視点から“青春の香り”が語られています。

香水のイメージを伝える個性豊かなボトルのデザイン、詩的なスローガン、そして迫力あるビジュアル。香りの記憶をたどりつつ、賢三さんの人物像までを浮かび上がらせる一冊です。

Photos : Courtesy of Silvana Editoriale
Text:B.P.B. Paris