【特別公開】萩原利久×古川琴音対談。
映画『花緑青が明ける日に』で見せた新たな顔

花緑青に染まる
  萩原利久×古川琴音


花緑青(青緑色)を中心にした繊細なカラーパレットで、マルチカラーのスタイリングを楽しんで。ポップにまとめず、シックなムードがバランスの鍵。

(萩原さん着用) ジャケット¥64,900、中に着たトップ¥23,100 シンヤコヅカ(ザ・ウォール ショールーム)/パンツ¥71,500 フミト ガンリュウ(フォース K.K)/ベルト スタイリスト私物
(古川さん着用) トップ¥28,600 ミューラル(ザ・ウォール ショールーム)/パンツ¥64,900 ザ ケイジ(ザ ケイジ・イジットアンドコー表参道)/右手のリング¥50,800 カレワラ/シューズ スタイリスト私物

リボンやタイによって動きとともにニュアンスが生まれるアイテムを軸に、ワントーンのスタイリングでカジュアルシックを表現。

(萩原さん着用) ニット¥90,200、シャツ¥60,500、オーバーオール¥132,000、シューズ¥143,000 ベッドフォード(バースリー)
(古川さん着用) ドレス¥69,300 ウジョー(エム)/ベルト、シューズ スタイリスト私物

Dialogue

古川琴音(以下、古川):『花緑青が明ける日に』で私が演じた(式森)カオルは、誰といるかによってキャラクターが変わる子だなと思っていました。(帯刀)敬太郎、千太郎と一緒にいる時は面倒見のいいお姉さんのようなのに、一人でいると繊細な部分が出てきて揺らいでいるような……。萩原さんが演じていた敬太郎は、信念を貫いていくようなキャラクターでしたね。

萩原利久(以下、萩原):そうでしたね。敬太郎は信念とも一貫性ともいえる、根っこの部分が本当に強くて、一番キャラクターっぽさがあったかもしれない。でも10代の多感な時期の感性もあって、身近に感じるところもあったんです。人でありキャラクターという、そのアンバランスさが敬太郎らしさだなと思っていました。

古川:監督は、何度も「心拍」を大事にしたいっておっしゃっていました。屋根の上を走ったり、普通じゃ考えられないような高さから落ちたり、クライマックスに近づくにつれて緊張感を増していく時の心拍は、役者の声でしか表現できない上に、唯一、予測不可能なものだから自由にやってください、と。ただ、自分にとってリアルな心拍を表現しても、その質感が絵に合わなくなってしまうことがあったんです。リアリティのある物語だったこともあって、あまり声を作り込むのも違和感がありましたし、かといっていつものお芝居のように生身で演じれば絵と離れていってしまう。その中間のバランスは、悩みつつ演じながら調整していました。

萩原:キャラクターを表現する時、どうしてもある程度「演じる」という側面をもたせないと成り立たないイメージがあります。それが生身の表現になればなるほど、演技の感覚が薄れていく。リアルな生身の表現を求められる時は、周りに影響される部分が強いのかなと思うんです。その時に「聞く」というのが、僕の中で大切な要素。リアルな表現の時は、周囲の環境にどう作用できるかを考えているのですが、キャラクターの表現の場合は逆で「発信」に近い気がします。生身だから引く、キャラクターだから出すという極端なことではないのですが、なんとなく、チューナーの振れ方がちょっとずつそれぞれに傾くようなイメージです。

古川:そのお話、すごくよくわかります! キャラクター性のある役を演じる時、私は、一つの特徴をフックに、キャラクターを広げていくような感覚があります。実生活でされたらうっとうしく感じてしまうかもしれないけれど、人柄が伝わるしぐさを隙あらば入れていくような。だからずっと頭を回転させて、結構打算的になりながら見せ方を考えています。逆に、リアルな生活や人間性を見せる時は、自分がいかにそれを意識せずカメラの前にいられるかを大切にして、カメラの前では何も考えなくていいように、一人の時間にすごく考えて準備していきます。私にとっては、今はキャラクター性のある役を演じるほうがちょっとハードルが高いです。

萩原:僕はどちらにも、難しさもやりやすさも感じたことがあります。でも強いて言うならやっぱり、キャラクターを演じるほうが難しいかなぁ。古川さんが頭を使うっておっしゃっていたのはそのとおりで、「さぁ来い!」っていうスタンスではやっぱりできないんです。キャラクターは、どこまでも考えないと演じられない。ある種の正解が存在しているようでやっぱり自由だし……そういう深さがあるな、と思います。

 人とキャラクターの狭間で。

Riku Hagiwara

1999年生まれ、埼玉県出身。2008年にデビューし、映画・ドラマを中心に多くの話題作に出演。主な出演作に、ドラマ「美しい彼」「めぐる未来」「降り積もれ孤独な死よ」「リラの花咲くけものみち」、映画『劇場版 美しい彼〜eternal〜』『ミステリと言う勿れ』『朽ちないサクラ』『世界征服やめた』『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』など。

Kotone Furukawa

1996年生まれ、神奈川県出身。2018年にデビュー。第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した映画『偶然と想像』の第1話で主演を務める。近年の主な出演作に、映画『みなに幸あれ』『言えない秘密』、ドラマ「海のはじまり」、NHK大河ドラマ「どうする家康」、舞台『Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド ~虚空に触れて~』など。


『花緑青が明ける日に』

日本画家として活動しながら、新海誠監督や片渕須直監督作品に参加してきた四宮義俊監督による、オリジナル脚本の初長編アニメーション映画。緑豊かな森の中にある花火工場を舞台に、工場の息子である帯刀敬太郎と幼なじみの式森カオルが織りなす、幻の花火「シュハリ」を巡る青春物語。四宮義俊原作・脚本・監督、萩原利久、古川琴音、入野自由、岡部たかしほか声の出演。3月6日(金)より全国公開。アスミック・エース配給。© 2025 A NEW DAWN Film Partners

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