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カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)

2023.12.21

日本の文化と技術を世界に発信するための

こだわりに抜いた服作り

『装苑』2022年5月号 掲載

日本が世界に誇る文化とものづくりの技術を、都会的な洗練されたスタイルとともに、快適さを融合させた服で提案するカナコ サカイ。

「日本でファッションブランドをやるならばその意味を考え、日本にいるからこそできる服作りに焦点を当てることで、ブランドに付加価値をつけたいと思いました。しかし、いざ始めてみると、日本のアパレル産業には様々な問題が山積みになっていることを知って。そこで、作り手と一緒にこの課題に向き合い発信していくことで、メイド・イン・ジャパンのよさを世界に広め、産業も発展していくという循環を起こせたらと考えました」

ジャケットには、ユーズド感を出すため、ニドム加工を施した厚地の帆布を使用。¥71,500、タートルネックトップ¥37,400、パンツ¥63,800

 1着ができ上がるまでのすべての工程に真摯に向き合うサカイさんが、初コレクションである2022春夏の着想源としたのは、メキシコのアートセンターCasa Wabiと、その創設者であるBOSCO SODIの作品。

「安藤忠雄さんが手がけた、コンクリートやわらぶき屋根などの異なるテクスチャーが合わさり、互いを引き立てるCasa Wabiの空間や、それぞれ表情が異なるBOSCO SODIさんのレンガ作品、そしてメキシコの乾いた空気感を服に落とし込み、着るだけでその空間にトリップしたような感覚になるコレクションを目指しました」

レーヨンとナイロンの撚糸(ねんし)をランダムリブで編み上げているため、落ち感と程よい透け感を楽しめる一着。リブニットトップ¥41,800、スカート¥41,800

ジャケットは暑い時期でもさらりと羽織れ、ひもで結べば着物のようにも着られる2way仕様。¥94,600、レイヤードしたスカート¥57,200、パンツ¥63,800

BOSCO SODIのレンガ作品から着想。レンガが焼き上がった時のムラやひび割れなど自然のものの偶然性に惹かれ、ひとつひとつ表情の出方が違うタイダイ染めの手法を用いて、服に落とし込んでいる。タートルネックトップ¥37,400、スカート¥70,400

このドレスもBOSCO SODIの作品のような乾いた大地の質感をニットで表現。¥77,000、パンツ¥63,800

ブランドプロフィール

Kanako Sakai サカイカナコ●クリーンなカッティングと、独特で多彩な表情を持つ素材選びと色遣いの組み合わせ、そして伝統技術に新たな解釈を加え現代的に再構築したアイテムをもとに、Spring Summer 2022よりブランドを始動。日本が世界に誇る文化とものづくりの技術を、ブランドのクリエイションに乗せて世界に発信していくことをミッションに掲げる。デザイナーのサカイカナコは、ニューヨークや日本国内のデザイナーズブランドで経験を積んだのちに独立。2022年春夏シーズンより自身のブランドKANAKO SAKAIをスタートする。「カナコ サカイ」info@kanakosakai.com Instagram @kanakosakai_official

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EUCHRONIA ユークロニア デザイナー

文化服装学院卒業の宮崎さんと佐藤さんによって立ち上げられたブランド。おのおのアパレル企業のデザイナーとして勤務した後、共にイギリスへ留学。2023年4月にユークロニアをスタートさせた。 Instagram:@euchronia_official

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