大きな変化を避け、緩やかに移行するトレンド。装飾、小物、色といったより具体的な要素から、今シーズンの動向を探る。

装いを格上げするフリンジ
構築的、静的、ミニマルという近年の大きな流れに対し、装いに動きと華やかさをもたらすフリンジが今シーズンも浮上。ドレッシーさを引き立てる装飾の代表格でもあり、アクセサリーに取り入れることで、シンプルなルックにモード感を与えている。






上段左から、ディオール(DIOR)、ジバンシィ(GIVENCHY)、ロエベ(LOEWE)。下段左から、ランバン(LANVIN)、カルヴェン(CARVEN)、シーエフシーエル(CFCL)。
多彩に広がるファー小物
トレンドセッターとなったファーとシアリングは、衣服にとどまらずアクセサリーへと広がった。防寒具でもあるストールや帽子はもちろん、バッグやシューズ、チャームに至るまで多種多様なデザインがそろう。肌に触れたときの柔らかな質感も、今の気分に響く要素のひとつだ。







上段左はルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)、中・右はジバンシィ(GIVENCHY)。中段左はカルヴェン(CARVEN)、中・右はミュウミュウ(MIU MIU)。下段左から、ウジョー(UJOH)、ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)、ニコロ パスカレッティ(NICCOLÒ PASQUALETTI)。
引き締め効果のポインテッドトゥ
サルトリアルがウィメンズでも定着する一方で、フェミニンなポインテッドトゥのシューズが各ブランドで見られた。ボリューミーな冬のシルエットをシャープに引き締めるアイテムとしても機能している。




左はバレンシアガ(BALENCIAGA)、中左はイッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)© Issey Miyake INC. / Ph. Filippo Fior / GoRunway、中右・右はルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)。
デイウェアにもロンググローブ
肘までを覆うロンググローブも効果的に取り入れられていた。シャツなどのデイウェアにもプラスされ、抑制されたエレガンスをもたらしている。

左から、アランポール(ALAINPAUL)、ジュリ ケーゲル(JULIE KEGELS)、バレンシアガ(BALENCIAGA)、マリー・アダム=リーナールト(MARIE ADAM-LEENAERDT)。
外せない最強の黒
色はトレンドを最も直接的に可視化する要素。黒は毎シーズン見られる色ではあるが、今季はとりわけパワーを発揮していた。多くのブランドのショーでトップとラストを飾るなど、カラーパレットの主役となっていた。






上段左から、イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)© Issey Miyake INC. / Ph. Filippo Fior / GoRunway、コム デ ギャルソン、シャネル(CHANEL)。上段左から、スキャパレリ(SCHIAPARELLI)、マチエール フェカル(MATIÈRES FÉCALES)、セシリー バンセン(CECILIE BAHNSEN)。
コントラストを生み出す赤
メンズのトレンドとなった赤が、ウィメンズでも強く打ち出された。黒を基調とするコレクションではコントラストを生み、繰り返し使われることで、数あるシーズンカラーの中でもその存在を確かなものとしている。






上段左から、ラコステ(LACOSTE)、ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)、トム フォード(TOM FORD)。上段左から、ピエール・カルダン(PIERRE CARDIN)、アライア(ALAÏA)、メトロピエール(MAITREPIERRE)。
写真:ブランド提供
Text:B.P.B. Paris
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