【2026-’27秋冬パリコレ総括 ③】素材、モチーフ、アイテムで見る今季のモード

トレンドが一方向にまとまりにくい昨今。素材、モチーフ、アイテムに目を向けることで、その輪郭がよりはっきりと見えてくる。

機能性と装飾性を備えるファー

複数の価値観が併存し、単一のトレンドが弱まる中、明確に浮上した素材はファーとシアリングだった。リアル、フェイク、リサイクルと、その種類は様々だが、いずれも防寒性に優れ、視覚的なインパクトもある。機能性と装飾性を兼ね備えたこれらの素材は、身体を包み込むコートからショートドレスまでバリエイション豊かに展開され、今シーズンを彩った。

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スタイリングの決め手はシースルー

次に注目したいのは、シースルーとトランスペアレント。春夏に用いられることが多い素材だが、スタイリングに足すことでシルエットを曖昧にし、重くなりがちな秋冬の装いに軽やかさをもたらしている。今シーズンの気分を高めるレイヤードの要素としても活躍しそうだ。

ドラマチックに広がるフラワーモチーフ

柄に目を向けると、ドラマチックなフラワーモチーフが存在感を放っていた。繊細なプリントにとどまらず、ブロケードやジャカードなど、宮殿の装飾を思わせる重厚なテキスタイルで表現されたものが目立ち、立体的な装飾や大胆なスケールで配された花が、ロマンティックでありながらも力強さを感じさせた。

クラシックなチェック、再び

また、秋冬になると繰り返し登場するチェックが、今シーズンも豊富に取り入れられていた。とりわけ主流となったのは、クラシックなパターン。スタイルが多様化する中、確立されたモチーフに立ち返ることで、安定感を求める傾向が強まっているといえる。

温もりあるノスタルジックなニット

デザイナー自身のストーリーを反映したノスタルジックなコレクションが目立っていた今シーズン。アイテムでは、古い引き出しから見つけたかのようなレトロ感のあるニットが印象に残った。素朴なカントリー調やおじいちゃんのジレのようなピースなど、どこか温もりを感じさせる。

定番シャツの進化

先シーズンに続き、定番のワイシャツも重要な役割を担っていた。スクールユニフォームやビジネススーツに欠かせない清潔感のあるアイテムだが、刺繍を施したりパーツを反転させたりと、ひねりを効かせたデザインに加え、着こなしの変化で個性を際立たせている。

写真:ブランド提供
Text:B.P.B. Paris

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