KAT-TUN 最後の航海。
ラストライブ『Break the KAT-TUN』

KAT-TUNの燃えゆ情熱、フィナーレを飾る赤衣装。

終盤へ向けてのラストスパート。フィナーレを彩ったのは、KAT-TUNの魂を焦がす炎のような情熱を描き出すような赤衣装。オープニング衣装同様の、３人それぞれの“らしさ”を象徴するシルエットに終始した。ジャガード、マトラッセ、ファー、ベルベットなど多彩に燃えたぎる深紅のなかに、不屈の“黒”が凛としてひときわ際を成す。その黒もそれぞれの眼差しを持つ。亀梨のジャケットの背を黒レースで妖艶に飾り、上田の黒いシャツはドレープで流れるようなひだを描き、中丸はしめやかに結ばれたネクタイにその黒があった。

オープニング衣装の上着を脱いだ姿でアンコールに登場。そう、遂にアンコール。メンバーも観客も、その一曲、その一瞬を慈しみながら進んでいく。観客のもっと近くへ近くへと、駆け回る姿に思いがにじんでいた。メンバーにとって“青春”だったKAT-TUNは、ともに歩んできたHyphenにとっての青春でもある。

「KAT-TUNは、プライドであり、美学であり、誇りでした」と語った亀梨。

メンバー、Hyphen、スタッフ、家族などすべての人たちへの“ありがとうございました”を丁寧に伝えた上田。

「人に恵まれました」と感謝の気持ちとともに楽しく過ごせた四半世紀とその月日を振り返った中丸。

３人の目に涙がにじんだ。

最後は、KAT-TUNを体現する「Real Face」。そして大きな大きな打ち上げ花火とともに長い旅を終えた。KAT-TUNらしいと思わずにはいられない、得も言われぬ見事な幕引きであった。メンバーはもちろん、KAT-TUNを分かち合ったすべての人の心に消え去らぬ惜別の余韻は、この先も消えることはないだろう。KAT-TUNの生き様に、感謝とともに大きな拍手を贈りたい。

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