アニメーションにおける残像表現の技法「オバケ」に着目することで、表現の新次元を切り拓くアニメーター/アーティストの米澤柊さんによる初の大規模個展「 ハッピーバース」Shu Yonezawa Solo Exhibition“ Happy Birth”が、7月14日(金)よりPARCO MUSEUM TOKYOにて開催される。
《ハッピーバース・デイ》 2023 ©Shu Yonezawa
《台風のあと》 2023 ©Shu Yonezawa
本展では、会場全体の音場設計と連動する最新作「ハッピーバース」をはじめとする米澤さんの代表的な映像作品に加え、新規描き下ろしのドローイング作品、プリント作品などを展示。また期間中はTシャツ、アクリルキーホルダー、ステッカー、ポスターなど、本展を記念したオリジナルグッズの販売も行われる。
さまざまな表現方法によってそれぞれの生を祝う米澤さんの作品群。穏やかな気持ちで鑑賞してみては。
アーティスト・ステートメント
世界がこわい、他人がこわい、未来がこわい、
今は、今だけは輝いていて特別なものだ。予想に怯えず再体験によって変形する過去に苦しめられることもない。
その瞬間は確かなものだ。描かれたアニメは嘘をつかないから。
こう見られなきゃとか、こうしなきゃとか、国とか政治とか戦争とか
目の前の人との関係… 良い思い出や悪いニュースがたくさんある中で、たのしさと、苦しみ、生きづらさを感じること。
こわいけど、感じることを諦めてはいけない気がする。
感じるとは豊かで、未来の変化も、一つの不変へも希望を与える。そしてやさしくなる方法を考える。
こわいかもしれない、でも「感じる」ことも悪くないかもしれないと思えた時、ここにいて良かったと思うことができるのではないか。
感じることはあなたが、私が、そこにいることそのものです。リアルでも、バーチャルでも、
AI が普及しても、見た目が変わったって根底にある、変化し続けて燃えて光るアニマはそこにあるのだと。
愛を持ってあなたという個人をアニメートできたら。
お誕生おめでとう。生まれてきてくれて、ありがとう。
米澤柊
米澤柊 個展「ハッピーバース」Shu Yonezawa Solo Exhibition“ Happy Birth”
期間:2023年7月14日(金) ~ 2023年7月24日(月)
場所:PARCO MUSEUM TOKYO
東京都渋谷区宇田川町15-1
時間:11:00〜21:00(入場は閉場の30分前まで。最終日は18時閉場)
入場料:500円(税込) ※小学生未満無料
WEB:https://art.parco.jp/
米澤柊(よねざわ・しゅう)
東京生まれ。アーティスト、アニメーター。現在のデジタルアニメーションにおけるキャラクターの身体性と、現実空間の生き物が持っている心の身体性と感情について、またそれらアニメーションが生きる空間の空気を制作している。主な個展に「名無しの肢体」( トーキョーアーツアンドスペース本郷[OPEN SITE7]、2022)、「エマージェンシーズ! 041《劇場版:オバケのB′》」(NTT インターコミュニケーション・センター、東京、2022)、参加企画展に「惑星ザムザ」(小高製本工業跡地、東京、2022)、「 ATAMI ART GRANT」(熱海市街地、静岡、 2021)など。 また、主な共同制作としてMV「Nitecore – Heartbeat」( ディレクション:ファンタジスタ歌磨呂) や、東京スカパラダイスオーケストラのMV「会いたいね。゜(゜’ω’゜)゜。feat. 長谷川白紙」のアニメーション作画、KAIRUI によるシングル「海の名前」のアートワーク制作など。
WEB:https://shuyonezawa.com/
Instagram:@mendakoanime