撮影:矢吹健巳(W)
『装苑』2023年11月号の特集は
「sympathy 共感がつなぐもの」
まるで、自分の心を映し出したかのような作品に出合えた時の感情。多くの人たちから共感を得る表現者たちが、世の中に問いかける理由とは。共感という言葉の意味が、少しだけ承認に近くなった今こそ届けたいなにかを受け入れることが、その先につながること。
カバーは映画『キリエのうた』(岩井俊二監督)で共演したアイナ・ジ・エンドさんと広瀬すずさん。
共演した松村北斗さん(SixTONES)と、岩井俊二監督による対談も収録。
塩塚モエカさんと枝 優花さんによる、言葉と共感を可視化した企画や、
松島 聡さん(Sexy Zone)の、初の個展で伝えたいことから
ミュージカル『刀剣乱舞』江 おん すていじ ~新編里見八犬伝~ のライブ衣裳を紐解く企画では、篭手切江役の俳優・田村升吾さんのインタビューも。
そのほか蜷川実花さんの連載には山田杏奈さん、SO-EN BEAUTYにはアンジュルム 佐々木莉佳子さん。
装苑男子では、BE:FIRSTから JUNONさんとRYUHEIさんがパンキッシュなスタイルで登場!
今、多くの人たちが求めている、共感。しかし、共感を得た先にあるものや、共感を得たい理由は何だろう。多くの人から指示される数字以上に、たった一人の強い“共感”が生み出す価値とは。 今号の『装苑』は、多くのクリエイターからも支持を得る表現者の作品や言葉から、あるべき共感の意味を探ります。
特集は、観た人の心を深く捉えて離さない、岩井俊二監督待望の新作『キリエのうた』で主人公のキリエとその親友・逸子を演じたアイナ・ジ・エンドさんと広瀬すずさんによるファッションストーリーと対談からスタート。岩井俊二監督と松村北斗さん(SixTONES)の対談や、3名のクリエイターが影響を受けた岩井俊二監督の過去作品を語る企画でも、様々な共感の形を伝えます。
独特の距離感をもった表現で、多くの共感を得るコピーライターの尾形真理子さんと写真家Miss Beanさんによる、『装苑』のための作品を始め、個展に合わせて、黒と白をテーマに撮影した松島 聡さん(Sexy Zone)や、羊文学の歌詞を元に、枝 優花さんがフィルム写真で塩塚モエカさんを撮り下ろした企画など、『装苑』でしか見られないビジュアルも多数。また、22名の表現者たちが、シンパシーを感じた作品を紹介する企画では、映画のワンシーンや漫画の一コマ、ドラマのセリフなど、何に自身の心情が深く結びつき共感したのかを語っていただき、読者の共感を引き出すはずです。
連載の注目は、装苑男子。ご本人たちも初めて身にまとったという、パンキッシュなスタイルでBE:FIRSTのJUNONさんとRYUHEIさんの撮り下ろしを8Pに渡りご紹介。また、MFBBでは、「SOSHIOTSUKI」デザイナー、大月壮士さんと対談した増田貴久さん(NEWS)の、今までにないダンディなスタイルなど新たな魅力が詰まった企画でお届けします。
撮影:矢吹健巳(W)
映画『キリエのうた』の響き合う感性
アイナ・ジ・エンド × 広瀬すず
岩井俊二 × 松村北斗(SixTONES)
共感から影響へ。
クリエイターが岩井俊二監督から得たもの
/神田恵介、枝優花、奥山大史
10月13日(金)公開の映画 『キリエのうた』。 岩井俊二監督の待望の新作で、主役のキリエ(路花)役を演じ映画初主演を務めたアイナ・ジ・エンドさんと、その親友である逸子(真緒里)を演じた広瀬すずさんのお二人が、カバー&巻頭のファッションページに出演!
共鳴をテーマにしたおそろいコーディネートの素敵なビジュアルとともに、「2ショットを待ち受けにしていた」と語るほど、互いの存在を大事にしたお二人の対談もお届けします。続く企画では、岩井俊二監督×松村北斗さん(SixTONES)の対談を4Pにわたり掲載。表現やものづくりの現在地をめぐる濃厚な対話が実現しました。さらに、今なおフィルモグラフィーがみずみずしく輝く岩井俊二作品を紹介するべく、ケイスケカンダデザイナーの神田恵介さん、映画監督・写真家の枝 優花さん、映画監督の奥山大史さんが、岩井作品からの影響とそこにある思いを語り、つづります。
撮影:Miss Bean(瀧本写真事務所)
尾形真理子×Miss Bean 真顔の共感
街で見かける広告や、わずか数十秒のCMなどで心に残る言葉を生み出すコピーライターの尾形真理子さん。そんな言葉を操るプロフェッショナルと「共感」をコンセプトにビジュアルを制作しました。過去の仕事から互いに信頼関係を築いているという、写真家のMiss Beanさんをパートナーに、“共感による浸食と解放”というコピーを恍惚なムードで可視化。モデルには、ロンドンから一時帰国のモトーラ世理奈さんです!また、後半には今回タッグを組んだ尾形さんとMiss Beanさんの対談も。
(左)tanakadaisuke(中央)rurumu:(右)Molly Goddard
2023-‘24AW
ファッションデザインへの共感
2023-‘24AWのコレクションから、“共感”をテーマにさまざまな切り口でブランドを取材。トップページでは、それぞれのブランドらしさを貫き、多くのファンを惹きつけている”rurumu:””縷縷夢兎“東 佳苗さんと”tanakadaisuke“田中大資さんのスペシャル対談が実現!そして本誌がテーマ性やクリエイションに共感する6ブランドの最新コレクション。また、多くのおしゃれ女子を魅了するロンドンのモリー ゴダードへのインタビューを展開しています。
撮影:矢吹健巳(W)
今SNSを中心に発信し活動する、スタイリスト 納所友梨さん。日々スタイリングアイディアを繰り広げる、ファンタジックでエッジ―な彼女のクリエイティブな世界観に、多くのファンからシンパシーが寄せられています。納所さんのクリエイティビティ―の源となる豊かな感受性を、誌面で自由に表現してもらいました。その時々の感情でスタイリングが左右されるという、納所さんの「喜・怒・哀・楽」の世界をお楽しみに!
ミュージカル『刀剣乱舞』
江 おん すていじ ~新編里見八犬伝~
共感を生み出すライブ衣裳の秘密
大人気2.5次元作品、ミュージカル『刀剣乱舞』。2022年12月より2023年1月まで上演されたミュージカル『刀剣乱舞』江 おん すていじ ~新編 里見八犬伝~のライブ衣裳を、たっぷり全振り・全形態分解説付きで掲載!衣裳プランナーの農本美希さんと、篭手切江役の俳優・田村升吾さんのインタビューも収録。キャラクターや物語への共感を生み、さらにそれを熱狂へと変える衣裳の秘密を解明します。
撮影:枝 優花
言葉以上のシンパシー。
羊文学「more than words」より。
塩塚モエカ(羊文学)×枝 優花(映画監督・写真家)
その心に響く音楽とそこにある言葉(歌詞)が20代を中心に幅広い世代の感性豊かなリスナーたちから熱い支持を得ている3ピースバンド、羊文学。その楽曲の作詞作曲を手掛けているのが、本誌でコラム連載「ここだけはエデン」の執筆者でもある塩塚モエカさん。自身の内側から絞り出すように綴られる彼女の言葉は、男女問わずに多くの共感を呼んでいる。そこで今回は、まさに特集のテーマでもある共感をテーマに書き上げたという新曲「more than words」の歌詞を、塩塚さん自身を被写体に、映像作家で写真家の枝 優花さんとともに可視化した。またプライベートでも仲良しという二人に、「言葉と共感」について話して頂きました。率直で赤裸々な心に刺さる言葉のやり取り、どうぞご一読ください。
©2023「ABYSS アビス」制作委員会
渡辺あや
脚本による言葉へのシンパシー
映画やドラマ作品におけるヒットは、その脚本によっても大きく左右される。NHKの連続ドラマ小説のなかでも評価の高かった「カーネーション」や昨年話題となったドラマ「エルピスー希望、あるいは災いー」などを手掛けた人気脚本家の渡辺あやさんにインタビュー。いくつかの代表作品と最新映画作品をもとに、言葉との向き合い方や作品の脚本における組み立て方など、言葉が持つ力をどのように活用して時代に合わせた人物像やシーンを作り上げているのかを探ります。
イラスト:ルブセン・ナイボ
綿貫大介のあらためて見たい!
あのドラマのあの台詞
私たちが日常的に見ているテレビドラマには、人生や仕事、恋愛などにおける様々な共感と教えがあります。作品のひとつひとつのシーンやその言葉に共感し、笑いや悲しみ、ハラハラや感動がともなうのです。90年代から現在までの多くのドラマ作品を網羅し、自他ともに認めるテレビっ子ライターの綿貫大介さんが厳選するドラマコラム。綿貫さんが大切な気づきをもらえたという作品をインパクトワードとともにご紹介します。今でも繰り返し見たくなる、名作揃いです。
漫画 『なんかいつかの魔法』(モモコグミカンパニー 選)©宮崎夏次系/講談社
映画 『ムーンライズ・キングダム』 (吉澤嘉代子 選)©2012 MOONRISE LLC. All Rights Reserved. U-NEXTで配信中。※雑誌掲載時の情報です。
私がシンパシーを感じた作品
22名の表現者たちが、自らを取り巻く様々な環境の中で出会い、シンパシーを感じた作品をご紹介。映画のワンシーンや漫画の一コマ、ドラマのセリフ、歌詞など、その作品のどんなところに自身の心情が深く結びつき共感したのか、一人一人がつづったコメントとともにお届けします。
(ご参加いただいた推薦者のみなさま・ページ順・敬称略)
小林裕翔、藤原季節、松岡一哲、サーヤ(ラランド)、吉澤嘉代子、藤田貴大、日坂奈央、スズキエイミ、モモコグミカンパニー、高田静流、KASUMI OOMINE、TAPPEI、竹田ダニエル、nico ito、松岡芳佳、八木 華、ゆっきゅん、三好 愛、崎山蒼志、小谷実由、小西桜子、宮崎夏次系
撮影:亀井隆司
黒と白。松島 聡
初めての展覧会「松島聡 コ。展」で、黒と白の世界から、僕が伝えたいこと。
Sexy Zoneのメンバーとしてはもちろん、俳優としても頭角を現している松島 聡さん。実は、松島さんは、幼いころから絵を描いたりモノをつくることが大好きで、創作を通して自分自身と対峙してきた。そんな松島 聡さんの自身初となる個展「松島聡 コ。展」が9月27日(水)より表参道ヒルズ スペースオーで開催される。そこで発表されるのは、自身を投影し、同時に観る人がだれでも自分を投影できるモチーフとして選んだマネキンをもちいた黒と白の作品群。新たな挑戦であるこの個展で、黒と白の世界で、松島 聡さんが伝えたかったこととは? そこにある深くまっすぐな思いを語って頂くと同時に、松島さんを被写体に黒と白で描くファッション撮影も敢行しました。黒と白、に在る松島 聡。どうぞお楽しみに!
NEXT:人気連載にはJUNONさん/RYUHEIさん (BE:FIRST)、 佐々木莉佳子(アンジュルム)さんら登場!