スタイリッシュなワイルドさで魅了するコートスタイル。

中盤に印象に残ったのは、素肌に羽織ったブラック×シルバーのコートスタイルの衣装。テーブルや高さのある動くステージを自由自在に使った圧巻のパフォーマンスを、このコートがよりかっこよく見せていたのは間違いない。シルエットとしてはシンプルなのだが、ビジューやシルバーチェーンで模様を描くかのように散りばめられた装飾は繊細さをたずさえていて、一枚でさらりと羽織ったからこそ、ローラースケートでターンをした時に、大きくひらりと舞いあがる様はとても美しかった。

その後も、ショートパンツで夏休み全開なバカンススタイルでかわいらしく、続いてシンプルにオーバーサイズシャツをさらりと着たボーイフレンドシックな装いでも観客の心をきゅんとさせたに違いない。多様な魅力を次々に披露するも、インパクトを残したのは和装のエッセンスを取り入れた着物風の衣装で和太鼓を力強く叩く姿は男らしさ全開で、和太鼓とローラースケートの合わせ技で客席を沸かせた。

オリジナリティーが光る黄緑の衣装と、
エネルギー大爆発のフィナーレ。

いよいよ終盤。目が覚めるようなビビッドな黄緑がとても新鮮でその色使い一つにもグループとしてのオリジナリティーがびしびしと伝わってくる。さらに、井上さんのモード感のあるショートジャケット、猪狩さんのドレスアップされたチャイナジャケット、橋本さんのプリントシャツをインしたドレッシーなジャケットスタイル、髙橋さんのライダースジャケット風とスタッズのあしらいがロックなセットアップ、直線的ラインでシャープかつスポーティーな作間さん。それぞれに似合っていて、着こなしている様子に見ている方もワクワクするような衣装だ。アート風のグラフィックプリント、ドレッシーなエッセンスとしての柔らかな黒のレースなどのディテールも生き生きとしていた。

そして、その瞬間にすべての情熱とエネルギーを注いでいるかのように、パワフルでダイナミックなパフォーマンスで最後まで駆け抜けた。全力でやり切った彼らはもちろん、会場中の人々がみな笑顔が溢れていた。

photographs: Norifumi Fukuda(B.P.B.)

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