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【クリスマスまでにしたい22のこと】
モミの木やヒイラギを飾る理由は? 
クリスマスにゆかりのある植物について知る

街はイルミネーションできらめき、ホリデーギフトがショーウィンドウを彩る、胸躍るような季節がやってきました。

クリスマスは、もうすぐそこ。

この連載では、クリスマスまでの日々を小さなワクワクで満たす記事を、ひとつずつお届けします。

アドベントカレンダーの扉をそっと開くようにのぞけば、

知らなかった物語や、遠い国の文化、とっておきのスポットに出会えるはず。

今回は、「クリスマスプラント」のお話です。

冬は植物にとって厳しい季節ですが、クリスマスにゆかりのある植物たちは、冬に綺麗な実を付け、葉は深い緑を保つのが特徴。今回は、クリスマスを彩る4つの植物――モミ、ヒイラギ、ポインセチア、ヤドリギについて解説します。

クリスマスツリーといえば「モミの木」。モミは冬でも緑を失わない常緑樹で、昔からヨーロッパでは「生命力」や「希望」の象徴として親しまれてきました。寒さの中でも変わらずそこにある緑は、人々に安心感を与え、「ユール」と呼ばれる冬至のお祭りなどで大切に飾られていたそう。

その後、中世ドイツの宗教劇で「エデンの園」を表す木としてモミの木が使われ、赤いリンゴを飾ったのがクリスマスツリーの始まりといわれています。やがて華やかな装飾品が加わり、19世紀には世界中へと広がって、私たちが親しんでいるクリスマスツリーの文化になりました。ちなみに、ツリーのトップに星を飾るのは、キリストの誕生を祝い、贈り物を届けに来た賢者が導かれた特別に明るい星「ベツレヘムの星」を象徴しています。

クリスマスリースやケーキの装飾に使われる「ヒイラギ」は、「クリスマスホーリー」とも呼ばれる常緑樹で、モミの木と同じく冬でも青々とした葉を保つことから祝いの場に用いられてきました。鋭い葉のトゲは、キリストが受けた「いばらの冠」を連想させるとされ、赤い実は流された血を象徴すると伝えられています。
この赤と緑の組み合わせが、現在のクリスマスカラーの由来とも言われます。さらに、ヨーロッパでは古くから邪気を払う植物として、ヒイラギを家の入口に飾る習慣があり、クリスマスの時期になるとには家族を守るお守りのような存在として親しまれています。

ポインセチア」で目をひくのは、その鮮やかな色合い。クリスマスカラーを自然のままに備えているポインセチアは、冬に最も美しく色づく「短日植物」。日照時間が短くなる季節に反応して葉が赤く染まり、クリスマスの頃にちょうど見頃を迎える点も、季節の風物詩として愛される理由です。

原産地・メキシコには、この植物にまつわる温かな伝説が伝えられています。貧しい少女が教会に捧げ物を持っていけず、道端の草を手向けたところ、それが鮮やかな赤い花へと姿を変えたという物語。この奇跡譚から、ポインセチアは「聖夜」を意味するスペイン語「ノーチェ・ブエナ」の名で呼ばれています。

西洋のクリスマスソングにしばしば登場する「ヤドリギ(mistletoe)」は、丸いフォルムが特徴的な寄生植物。鳥の糞を通してほかの樹木の上に芽を出し、宿主である樹木から水分と養分を受け取って、まるで鳥の巣のような形状に成長します。冬でも落葉せず白い実をつけることから、古代ヨーロッパでは生命力の象徴とされ、厄除けとして家に飾る習慣がありました。

また、「ヤドリギの下でキスを交わした恋人は永遠に結ばれる」「キスを断ると不運を招く」といったロマンチックな伝承も広く知られています。そのためクリスマスの季節には、祝祭のムードを高める象徴的な植物として愛されています。

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