スキャパレリは、イカロスのように高みを目指して。
2025年春夏オートクチュールウィークより

2025春夏オートクチュールウィークが1月27日から4日間の日程で開催
今シーズンの必見のショーや気になるトピックスをご紹介します

スキャパレリ(SCHIAPARELLI)のコレクションのタイトルは「イカロス(ICARUS)」。ギリシャ神話に登場するイカロスは、蜜蝋で固めた翼によって自由に空を飛ぶ能力を得ますが、太陽に近づき過ぎたため、蝋が溶けて墜落してしまうというキャラクラーです。

今シーズン、アーティスティックディレクターのダニエル・ローズベリー(Daniel Roseberry)にインスピレーションを与えたのは、過去の偉大なクチュリエたちの作品でした。クリエイションの限界に挑戦する彼らの姿を、太陽に向かって飛ぶイカロスに重ねたのです。ローズベリーにとってオートクチュールとは「完璧を求める終わりなき探求」。それは、シーズンごとに高みを目指す挑戦の連続であり、その完璧さの追求には犠牲が伴うと語っています。

古いリボンから着想を得たというカラーパレットは、全体的に温かみのあるトーン。シルエットは、大きく開いたデコルテ、コルセットで腰やヒップに張りをもたせたデザインが特徴的です。1920から30年代にかけての流れようなライン、創業者エルザ・スキャパレリのジャケットのショルダーなども参照され、1950年代のベビドールドレスを再解釈したローウエストドレスも提案されました。

このメゾン特有のシュルレアリスム的な美学を受け継ぎながらも、現代的な視点が巧妙に織り込まれ、新たな魅力を放っています。

Photos : Courtesy of SCHIAPARELLI
Text:B.P.B. Paris