撮影・木村 拓
クッキーのようなさくっとしたタルト生地にのせたたっぷりのフレッシュベリー。甘酸っぱいベリーと甘いタルトの素敵なコラボレーションスイーツです。少しがんばってレシピ通りにタルトを焼いて、すきなベリーを好きなだけ!ゆっくり過ごせる冬の休日に是非作ってみてくださいね。
〈フレッシュベリーの型なしタルト〉
季節のさまざまな果物を焼きこんだタルトとは別に、香ばしく焼いた生地とフレッシュなクリームと果物とのコンビネーションが魅力です。
\さくさくの焼きっぱなしタルトのポイント!/
★型は使わない → 底を天板でじか焼きすることで、香ばしく焼きあがる
★粉を切るようにざっくり混ぜる → 練ると生地がかたくなる
★厚みを均一にのばす → 生地の焦げつきなど焼き上がりのむらがなくなる
★ラフな仕上がりでOK → 手早く形作ったほうが生地を傷めず、さっくりと軽く焼ける
材料(直径約15㎝ 2枚)
[サブレ生地]
バター(食塩不使用)・・・75g
粉糖・・・30g
とき卵・・・1/2個分(約25g)
薄力粉・・・140g(焼菓子用粉のエクリチュールを使用)
[フレッシュベリー]
いちご、ラズベリー、ブルーベリーなどを合わせて約200g(いちごのパック1個分くらい)
[クリーム]
生クリーム・・・100g
サワークリーム・・・50g
グラニュー糖・・・大さじ1
ラズベリージャム・・・大さじ2~3
[ナパージュ]
ラズベリージャム・・・小さじ2
水・・・大さじ1(15㎖)
*ナパージュのジャムは、イチゴジャムはかあんずジャムでもいいです。
下準備
・バターを室温にもどし、ごくやわらかくしておく。
・30㎝幅のラップを50㎝ほど用意する。
作り方
1 サブレ生地を作る。ボウルにやわらかくしたバターと粉糖を入れ、ゴムべらですり混ぜる。
2 薄力粉を加えて、ゴムべらで切り混ぜ、ときどきへらの面で押さえて粉に水分を吸わせるようにして、ざっくりとまとめる
3 粉気がやや残るくらいでしっとりとしたら、切り出したラップにとり、ふわりと包んで手で丸く形を整える。上からめん棒で直径15㎝の円形にのばし、冷蔵庫で30分以上休ませる。
4 3の生地をのばす。オーブンシートの上に2等分した生地をそれぞれ置き、ラップをかけて、めん棒が中心を通るように上下に転がしながら、少しずつ生地を回してのばし、直径17㎝、厚さ3~4㎜の円形にする。(べたつくようなら、その都度冷蔵庫で2~3分冷やす)。
5 冷蔵庫で2~3分冷やし、オーブンシートの上で全体にピケをする。周囲1㎝ほどを折り上げて、ひだを寄せながら指で内側と外側から押さえて整える。ひだは細かくても、粗くてもお好みで。
6 生地につやが出てだれているようだったら、冷蔵庫で数分冷やし、180℃に余熱したオーブンで25~30分を目安に、全体においしそうな焼き色がつき、底にも焼き色がつくまで焼く。
7 生クリームを軽く泡立て、サワークリーム、グラニュー糖を混ぜる。いちごは食べやすく切る。ナパージュのジャムがかたければ水を加えて軽く温め、のばす。
8 生地が完全に冷めたら、ラズベリージャム、7の生クリームをぬり広げて、フレッシュベリーを盛るように置き、ナパージュをところどころにかけて、光らせる。
若山曜子
料理・菓子研究家。東京外国語大学フランス語学科卒業後、パリへ留学。ル・コルドン・ブルー パリ、エコール・フェランディを経て、フランス国家調理師資格(CAP)を取得し、パリのパティスリーやレストランで経験を積む。帰国後は雑誌、書籍、TVのほか、企業のレシピ開発、料理・菓子教室主催、SNSでの発信など幅広く活躍中。生み出すレシピは、作りやすくて楽しみながら確実においしくできる、と人気がますます広がっている。著書に『レトロスイーツ』『パウンド型で作るテリーヌ』(共に文化出版局)、『ジンジャースイーツ』(立東舎)、『フライパンパスタ』(主婦と生活社)など多数。
Instagram:@yoochanpetite
〈フレッシュベリーの型なしタルト〉は、若山曜子さんの著書『おいしい理由がつまってる わたしの好きな10のお菓子』からピックアップしました。クラシックなものに比べると、そのレシピの工程や材料がだいぶ減らされている若山さんのお菓子。そこには若山さんのこだわりと大切なポイントがあり、本の中ではその部分を丁寧に解説しています。タルトの他にもフィナンシェやカスタードプリン、フロランタンなど・・・。パリのパティスリーのウインドウに並ぶようなお菓子がたくさん紹介されています。
『おいしい理由がつまってる わたしの好きな10のお菓子』
若山曜子
文化出版局
1,700円(税別)
WEB:https://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579213900/
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