
存在としても“クラシック”に。
──モデルのお仕事で着用されるお洋服は、新しいスタイルやアイテムの提案を行うものですが、役者のお仕事で纏う服は人物像や物語を示唆するものですよね。それぞれ異なる意味を持つ服を着る中で、ご自身の中に生じた変化があれば教えてください。
豊田:役として着ている洋服や身につけているものについて感じたり、考えたりすると、人物像や背景が浮かび上がってきます。やっぱり一つひとつに意味がある。
だからただかっこいいだけではダメで、お芝居をするようになってからは一層、この服を着る意味ってなんだろうとか、なぜ自分はこの服が好きなんだろうということを考えるようになりました。
──先ほど、衣装のブランドコンセプトまで調べたとおっしゃってましたが、私服においても同じですか?
豊田:そうですね。好きなブランドだと、その背景やコンセプトなども調べます。一方で、感覚的にいいと思ったことも大事にしたいです。理論と感覚と、どちらも重要かなと思います。
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──いま気になってるブランドやアイテム、スタイルはありますか?
豊田:最近、石を買ったんです。鉱物って、キラキラしてて、ずっと変わらなくて、輝きがあって・・・昔から不思議と惹かれるものがあったのですが、最近、改めて好きだなって自覚しました。
服でも普遍的なもののよさを再認識しているようなタイミングで、昔からあるスタイルを着たいと思っています。少しかっちりした、きれいめのシャツにデニムをはいて、足元はローファーとか。
──ちょっとクラシカルな気分なんですね。
豊田:はい!その(クラシックな)ほうが今はいいかなと思いますね。

──そうした普遍性への意識というのは、ご自身が目指す俳優像にも関係していますか?
豊田:確かに関係しています。これまで、目指す俳優像を聞かれたら「余韻を残せるような俳優になりたい」と言っていたのですが、それに加えて、最近は普遍的な存在、長く居続けることができる俳優になりたいと思っています。
Yudai Toyoda
1999年生まれ、神奈川県出身。2019年からメンズノンノ専属モデルを務める。
’21年、TVドラマ「じゃない方の彼女」で俳優デビュー。’22年、『レッドブリッジ』『レッドブリッジ ビギニング』で映画初出演にして主演を務める。’24年、「コスメティック・プレイラバー」でTVドラマ初主演。主な出演作に、映画『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』(ともに’23年)、TVドラマ「御上先生」、「DOPE 麻薬取締部特捜課」(ともに’25年)など。今後の待機作として、10月7日(火)より放送がスタートするドラマ「そこから先は地獄」(日本テレビ系 火曜0時24分〜0時54分)、’26年1月期のドラマ「コスメティック・プレイラバー Season2」などがある。
豊田さん着用:ジャケット ¥61,600 アディクシー(THE PR TEL 03-6803-8313)/ パンツ¥45,100 ジャンピエール(アドナスト TEL 03-5456-5821)

『火喰鳥を、喰う』
信州で穏やかに暮らす久喜雄司(水上恒司)と夕里子(山下美月)の元に、太平洋戦争で戦死した久喜貞市の日記が届く。最後のページに綴られていたのは、謎めいた「ヒクイドリ、クイタイ」の文字。その日を境に、幸せだった夫婦の周辺で不可解な事件が相次ぐ。超常現象専門の北斗総一郎(宮舘涼太)の力を借りて謎に迫ると、驚愕の真相が浮き彫りになり……。
監督:本木克英、脚本:林民生
出演 :水上恒司、山下美月、森田望智、吉澤健、豊田裕大、麻生祐未/宮舘涼太(Snow Man)
2025年10月3日(金)より、東京の「TOHOシネマズ日比谷」ほかにて全国公開。KADOKAWA、ギャガ配給。
WEB:https://gaga.ne.jp/hikuidori/
公式X:@hikuidori_movie
© 2025「火喰鳥を、喰う」製作委員会
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