若手最注目俳優、豊田裕大の今。『火喰鳥を、喰う』を経て普遍の存在へ【インタビュー】

2025.09.26

テレビドラマ「御上先生」や「DOPE 麻薬取締部特捜課」、Netflixシリーズ「恋愛バトルロワイヤル」などの人気作で異彩を放ち、その魅力を輝かせている俳優の豊田裕大さん。

2019年から専属モデルを務める雑誌 『メンズノンノ』をはじめ、ファッションモデルとしての豊田さんを見てきた『装苑』読者の皆様も多いはず。作品を重ねる度に新たな表情を見せている豊田さんが、10月3日(金)公開の映画『火喰鳥を、喰う』に出演。ミステリーの重要な要素を担う、ヒロインの弟役である瀧田 亮を演じている。

本作の役どころをどのように構築したか、表現や衣装の切り口からうかがいつつ、豊田さんの現在地がわかるインタビューをお届け。

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自分自身の意思を貫こうとする人たちの話。

豊田裕大(以下、豊田):おっしゃっていただいた通り、最初は明るく、いわゆる普通の大学生だったところから、物語が進むうちに彼が様々なことを経験して変わっていく過程を表現しようと考えていました。最初のほうで亮が正気を失ってしまいますが、すぐ我に返ります。そのため、発狂するようなおかしさではなく、自分でも何がなんだかわからない状態になってしまっている、という塩梅に見えていたらいいなと思っていました。最後は、主人公である雄司を導く役回りでもあるので、そこに向かうことも忘れないでいよう、と。

変化はありつつ、亮として一貫していたのは、家族思いでお姉ちゃんのことが大好きという部分です。

豊田:雄司が執着に抗おうとする姿がすごく美しいと思います。自分の意思を貫こうとするところ、大切なものを守ろうと立ち上がるところもかっこいい。自分自身の意思を貫こうとする人たちの話でもあるなと感じていて、そこに魅力を感じています。あとは、カブトムシがすごく印象的でした!

豊田:そうですよね。ホラー要素としての効果もあると思うのですが、僕はそれよりも、雄司と夕里子の、2人の思い出のような感覚があります。虫が苦手な雄司をかばって、軒先のカブトムシを夕里子がとっていた場面がありましたが、そういう二人が重ねてきた日常の象徴みたいに思えて。

豊田:まさに、半袖シャツにプリントされていたドクロを自分は大切な要素として捉えていました。亮が大穴的な存在というか、少しジョーカー的な部分があるのかなって。

リベレイダースのほうは、自分でもはっきりとはわかってなくて・・・。ただ、ブランドコンセプトなどを調べると、ロック的な反骨心が服に反映されているように感じていましたし、そこは亮の意思にも繋がるような気がして、自分自身も好きな部分です。

豊田:自分が好きなものはもちろんですが、社会でいいとされているものや、一流とされているものに触れることも大事かなと思います。

その上で大切なのは、誰に何と言われようと自分の核があることでしょうか。「誰かに言われたからいい」じゃなくて、自分でいいと思ったものでよいということ。お芝居では周りの方々を見ることも多いので、自分軸を持つことの大切さを感じています。

一人ひとりが流されず、自分の考えや意思を持つことが大事なんじゃないかな。

NEXT 豊田さんが今気になるファッションや目指す像は? 2p目へ続く。

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