11月24日(金)に港区・麻布台に麻布台ヒルズ、及び麻布台ヒルズギャラリーが開業。ヘザウィックスタジオをはじめ、世界各国の主力建築家たちがプロジェクトに参加した同施設のオープンを記念して「オラファー・エリアソン展: 相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」が11月24日(金)から2024年3月31日(日)まで開催する。
オラファー・エリアソンは、インスタレーション、絵画、彫刻、写真、映像など、幅広いジャンルの作品を発表し、国連開発計画では再生可能エネルギーと気候変動対策の親善大使に任命されるなど、世界的に注目されるアーティストだ。
展示では、大型インスタレーションをはじめ新作インスタレーションや水彩絵画、ドローイング、立体作品を通し、線や振る舞い、動きなどのモチーフを探求する。
オラファー・エリアソン《瞬間の家》2010 年
中でも注目したいのは水を用いた大型インスタレーション《瞬間の家》。天井高5m、全長20mを超える暗闇の空間にストロボの光で瞬間的に照らされる巨大作品で、2010年に発表された作品を再構成したもの。
水と光というシンプルな要素によって、無限に生み出される水の曲線の抽象表現は、エリアソンが長年取り組んでいる幾何学形体の研究や自然素材に内在する美しさへの理解をうながす作品となっている。
そのほか、世界初公開となる作品《呼吸のための空気》は、エリアソンが再生金属に特化して制作した初めての作品。森JPタワーに設置されたパブリックアート《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》と同じモジュールとリサイクル素材を使用しており、エリアソンのサステナビリティへの継続的な取り組みを汲み取ることができる。
《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》(部分)2023 年 展示風景:麻布台ヒルズ森 JP タワー オフィスロビー、2023 年 撮影:木奥 恵三
カタールの砂漠で太陽光や風力などの自然エネルギーで制作したドローイング・シリーズで、振り子の動力のみで稼働し、会場内でドローイングを生成するドローイングマシン《終わりなき研究》(2005 年)など、日本初公開の作品群も見逃せない。
《蛍の生物圏(マグマの流星)》2023 年撮影:Jens Ziehe
麻布台ヒルズギャラリーカフェでは会期中限定で、スタジオ・オラファー・エリアソン キッチンとコラボレーションし、東京近郊の食材を使用した特別メニューを考案。
スタジオの創作的な家庭料理を楽しみながら、彼らの姿勢や環境に対する考え方に触れることができる。
注目のスポットである麻布台ヒルズと合わせて、環境問題や社会的課題に積極的に取り組むオラファー・エリアソンの作品と思いに触れてみて。
麻布台ヒルズギャラリー開館記念展
「オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」
期間:11月24日(金)〜2024年3月31日(日)
場所:麻布台ヒルズギャラリー
東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階