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Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)は永遠に

私とヴィヴィアン・ウエストウッド

ヴィヴィアン・ウエストウッドは幅広い層から愛され、影響を与えているブランド。アーティストやモデル、クリエイターなど6名のファッション好きな著名人から、ブランドとの出会いや愛用品、仕事で関わったエピソードなどを教えてもらいました。

アーティスト LiSA 
かっこいい音楽への憧れ=
ヴィヴィアン・ウエストウッド 

高校生の頃、バンド仲間たちがヴィヴィアン・ウエストウッドに夢中で、〝かっこいい音楽への憧れ=ヴィヴィアン・ウエストウッド〟という図式が私の中で定着しました。

LiSAさんが所有するブランド初のコレクションブック『Vivienne Westwood CATWALK』©Thames & Hudson

ヴィヴィアン氏は、時代や他人に流されない信念、アバンギャルドな精神を、音楽だけでなくファッションで表現することをあと押ししてくれた偉大な人生の先輩です。女性らしいシルエットを生かしながら、こびないパンキッシュなデザインにとても魅力を感じます。

1993-’94AW「ANGLOMANIA」 © firstVIEW/IMAXtree

1993-ʼ94 AWのチェック柄のローブとドレスは、私もいつか着たい!! 作っていただけるような生き方や音楽をしていたい!と憧れているピースです。ORBのアイテムや、チェック柄のセットアップスーツ、ラペルがハート形になっているラブジャケットは、自分自身がPUNKであるための象徴として身につけていました。ラブジャケットが、1987年に誕生していることに驚きです。

LiSA
多くの人気アニメ主題歌を担当し、2020年にリリースした「炎」は、第62回輝く!日本レコード大賞にて大賞を受賞。圧倒的なパフォーマンスと歌唱力、ポジティブなメッセージを軸としたライブで、存在感を示している。
WEB:https://www.lxixsxa.com

アーティスト RYOKI(BE:FIRST)
高校時代は制服にヴィヴィアンのネクタイを合わせていました 

学生の頃は、行きつけのセレクトショップで新しく入荷されたブランドの情報をもらってはいち早くチェックしたり、TPOにマッチしたトータルコーディネートを納得いくまで考えるようなこだわり屋でした。

アーマーリングは甲冑をモチーフにしたリングのシリーズ。指を曲げられるように制作されている。現在のモデル¥69,300 ヴィヴィアン・ウエストウッド(ヴィヴィアン・ウエストウッド インフォメーション)

母親がヴィヴィアン・ウエストウッド好きで、僕は中学生の時、かばんを買ってもらって初めて知りました。他とかぶることない個性やブランドの一貫したデザイン性に魅力を感じて、以降はスカートスラックスやビッグサイズのニット、アーマーリングなどを愛用していました。

ちなみに、高校での服装は自由でしたが、僕はあえて制服を着て、ヴィヴィアンのネクタイを代わる代わる締めて登校していたんです。そんな僕が昨年、ブランドの周年記念のレセプションに招待してもらい、ヴィヴィアンの服を着用させていただきました。オーバーなシルエットとグラフィカル柄が今っぽく、またヴィヴィアンらしい大胆さもあって、とても気に入っているスタイルです。

RYOKI(BE:FIRST)
SKY-HI率いるBMSGに所属する7人組ダンス&ボーカルグループ、BE:FIRSTのメンバー。歌、ダンス、ラップに対して高いクオリティを持ち、作詞や作曲、コレオグラフにまで発揮される音楽的感度の高さと個性が魅力。4月26日(水)に3rdシングル『Smile Again』をリリース。
YouTube:@BEFIRST_official

モデル 高橋らら 
ファッションショーというよりひとつのステージを見ているよう 

2020-ʼ21AW 「9」 © firstVIEW/IMAXtree

近年で印象深いのは、パリで行われたアンドレアス・クロンターラー フォー ヴィヴィアン・ウエストウッドの2020SSと2020-ʼ21 AWのランウェイにご招待いただいたことです。「メットガラ」を連想させるようなぶっ飛んだ衝撃を受けるルックが多く、子どもがディズニーのパレードを見てワクワクするような感覚になりました。ファッションショーというより、ひとつのステージを見ているような気持ちになりました。そんなインパクトがあり、カラフルなルックの中で際立っていた、真っ白なドレスがとても印象に残りました。いつか着てみたいと思わせてくれた作品です。

上の写真は、2020SSのランウェイを見に行った時のスナップです。私の中でブランドのイメージカラーが赤だったこと、また、メンズっぽいスタイルが好きなので、このヴィヴィアン・ウエストウッドのセットアップを着られたことも素敵な思い出になっています。

高橋らら
2002年生まれ。モデル活動を開始以降、数々の雑誌やブランド広告などに出演。オフ-ホワイトc/oヴァージル アブロー™のショーにてパリ・コレクションのランウェイデビューを果たす。また、ファッションアイコンとしても注目を集めている。
Instagram:@lala__takahashi

モデル のせりん 
着ているだけでロンドンを闊歩しているような気分になる

クラシカルで美しいシルエットに’70年代のカルチャーを感じるようなディテールをミックスしてしまうところに強い女性像や魅力があって、大好きなブランドです! 私物は洋服から小物、テディベアまでいろいろ持っていて、サイズが合えばウィメンズも着用しています。

ファッション好きな母の私物ですが、’80年代のハリスツイードジャケット(写真上)が自宅にあって、小さい頃からずっと気になっていました。いつか素敵な大人になって着こなしたいと思っていたんです。このジャケットにプリーツのミニスカート、カラータイツとローファーやパンプスを合わせたらかわいいかも。もしくはデニムや短パンをはくのも僕好みなスタイルです! モデルとして活動している中で、自分でも好きなブランドの服を全身着られることはとても幸せなことです。ヴィヴィアンを着ると、ロンドンを闊歩しているイメージが浮かんできます。気分はアヴリル・ラヴィーン!

のせりん
突如として現れた新星、のせりん。様々なブランドやメディア、CMなどに出演しているファッションモデル。自由で個性的なスタイルがSNSやYouTubeで若者を中心に注目を集めている「Z世代のネクストSNSアイコン」
Instagram:@noserin

アーティスト/フォトグラファー 須藤絢乃 
ヴィヴィアンなしに日本のガールズカルチャーは語れない

近年の日本のガールズカルチャーの真ん中には、いつもヴィヴィアン・ウエストウッドがいる気がします。ブランドの象徴であるORB(オーヴ)は魔法少女の変身アイテムのような存在で、大人になっても大事にしていたい永遠のアミュレット。少女の服から着想を得たシルエットに、クラシカルなディテールや素材を合わせた、’80年代から’90年代にかけてのヴィヴィアン・ウエストウッドの名作たちは、日本で進化を遂げたガーリーファッションの源流ともいえますね。ベルベットのセットアップ(写真上)はブランドのショーモデルをしていた中川比佐子さんをイメージしたコーディネートです。

私は日常使いできるTシャツから、フォーマルなセットアップまで、ヴィンテージのものを中心に収集しています。実は御子息のベン氏とご縁があり、現在、1999年に発行された彼の写真集『BEN WESTWOOD』を再構成した、新しい写真集を制作しているところです。

須藤絢乃
1986年生まれ。セルフポートレート「幻影」をはじめ、⼀貫して仮想世界と現実を⾏き来するテーマで作品を発表。2020年に、薄荷 The Peppermint Magazineを立ち上げ、多くの書籍を発行。’23年にBen Westwoodとの書籍を同編集部より発行予定。
Instagram:@ayano_sudo

スタイリスト 菅沼 愛 
強く、美しいスタイルにずっと刺激を受けてきました

ファッションデザイナーとしてより注目しはじめたのは、文化服装学院に入学してから。毎シーズン、美しくインパクトのあるコレクションで、そのデザインはもちろんのこと、彼女自身の伝説的な話に今も多くの刺激を受けています。学生当時は、周りの多くの友達が愛用していた、ロッキンホースシューズにとても憧れていました。今なら、ヴィヴィアンの総柄ソックスに派手な色のタイツをレイヤードしてはきたいです!

私は昔から小物を結構愛用していて、中でもスカーフが多いんです。色柄が大胆なので、シンプルにスカーフとして使ってもいいのですが、パンツのベルトループにひっかけるだけでもポイントになります。

デニムのトップ¥82,500、パンツ¥99,000 ヴィヴィアン・ウエストウッド(ヴィヴィアン・ウエストウッド インフォメーション)

20223SSはタータンチェックのアイテムももちろんかわいいんですが、パフスリーブのデニムシャツやクロップされたダメージジーンズなどが気になっています。

菅沼 愛
1994年生まれ。2013年、文化服装学院スタイリスト科(現・ファッション流通科スタイリストコース)に入学。卒業後、’15年よりスタイリストの小山田孝司さんに師事し、2年後にフリーランスに。本誌をはじめ、雑誌や広告などを中心に活躍中。
WEB:https://www.tronmanagement.com


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