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ファッションデザイナーの仕事とは?
注目のクリエイターの1日に密着
#4 PERMINUTE 半澤慶樹

2023.06.12

『装苑』2023年5月号 掲載

photographs:Jun Tsuchiya(B.P.B)

ファッションデザイナーの仕事ってどんなもの? そのリアルを探るべく、新進気鋭のデザイナー、yusho kobayashiの小林裕翔さんKIRIKOMIのソン・セイさんnori enomotoの榎本紀子さんPERMINUTEの半澤慶樹さんの4名の作業場に潜入!ものづくりに欠かせない基礎工程から、各ブランドならではの個性を感じる作業まで、クリエイティブな彼らのとある1日に密着しました。第4回目の今回はPERMINUTEデザイナーの半澤慶樹さんのとある1日を覗かせてもらいました。

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壁の色を塗り直したり、天井にレールをつけて上から電源をとれるようにするなど、半澤さん自らカスタマイズしたというアトリエ。

PERMINUTE(パーミニット)● デザイナーは半沢慶樹。“‘1分間につき”’という意味のブランド名は、デザイナーが制作過程の時間に対して強い意識を持っていることを表す。立体裁断を得意とする一方で、毎シーズンオリジナルの生地を制作するなどテキスタイルにも力を注ぐ。ブランドコンセプトは、「ユニークな実験を通して、そのプロセスから生命と衣服の新しいかたちを表現すること」。

Yoshiki Hanzawa ● 1992年生まれ、福島県出身。文化服装学院ファッション高度専門士科および、ここのがっこうを卒業。2016年より自身のブランド、パーミニットをスタート。’18年春夏コレクションでランウェイデビュー。ファッションデザイナーのほかにも、広告ビジュアルのディレクションやファッションディレクションなども手がけている。

Instagram @_perminute_

2023-’24AW COLLECTION制作の1日

映画のパンフレットや生地のサンプル、リサーチした画像など、頭の中にあるものを可視化するためのイメージボードを制作。最近、半澤さんが気になっているという、テーピングの参考資料なども貼ってある。

ボディからシーチングを外したら印をつけたところに線を引く。パターン用紙の上にシーチングをのせ、ルレットを使って線をなぞり、紙に点線をつける。その上から線を引き、パターンを制作。長さの調整や細かなダーツの修正などを行う。こういった作業の中でドレスとして考えていたデザインがジャケットになったら面白いかも?といったアイデアが生まれたり、生地のイメージも湧いてくる。半澤さんにとっては一番理にかなった制作方法とのこと。

2023-’24AWに向けてドレスのトワルを制作。デザインは、基本的に立体裁断で手を動かしながら考えるため、最初にデザイン画を描いて作り始めることはほとんどないという。ボディにシーチングを当て、脇線やウエストをどの位置で切り替えるのがいいか、シルエットのバランスを見ながらペンで印をつけていく。

修正済みのパターンを新たなシーチングにのせ、印をつけてカットして縫ったらボディや人に着せる。さらに修正を加えながら生地やボタンの間隔を決めたり、細かな仕様を考える。この日はアシスタントの方が縫う作業を担当。

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