桜田ひよりインタビュー。
夢中になることの尊さを描く映画『ブルーピリオド』へと通じる、表現への熱。

美術未経験の高校生、矢口八虎が絵画に目覚め、情熱を糧に圧倒的な努力でその道を切り拓く——。芸術に身も心も捧ぐ若者たちの青春群像劇で、累計発行部数700万部を記録する漫画『ブルーピリオド』が、この夏に待望の実写映画化。主人公の矢口八虎を眞栄田郷敦が演じ、高橋文哉、板垣李光人などが共演者に名を連ねている。

登場人物一人一人の激情も哀切も描く本作で、八虎が美術の道に進むきっかけとなるキーパーソン、森まるを演じたのは桜田ひよりさん。子役時代からキャリアを重ね、テレビドラマに映画にと作品が絶えない桜田さんの目には、本作の若者たちの姿はどう映ったのだろう? 映画『ブルーピリオド』の登場人物たちへの、桜田さんの視線を語っていただきました!

photographs : Jun Tsuchiya (B.P.B.) / styling : Ryoko Maeda / hair & make up : Ayaka Sugai / interview & text : SO-EN

正解がないからこそ表現は楽しい。

桜田ひより(以下、桜田):私にも、八虎みたいに何かに情熱をかけている人って、とても輝いて見えます。行動力もそうですし、彼が持っている情熱や、内に秘めたものがすごい。そういう内にあるものを一つの形にするまで何100枚と絵を描いて、自分の感覚に寄せていく作業には、終わりがないと思うんです。考えれば考えるほど絵はどんどん進化していくものだと思いますし、変化もしていくはず。そうした、一つのことに懸命に取り組む努力を惜しまない人は、本当に輝いて見えるものなんですよね。

だからこそ、まる先輩も八虎を応援したいとか、期待したいと思っているんじゃないかなと思いました。 

桜田:演技の世界も似ていて、私は自分が満足したらそこで終わりだなと思っています。私は、自分の作品を見て満足できた時点で、この仕事はもういいかなとすら思っているので、役者も、それくらい正解がないものをやっている感覚があるんですよね。

森まるちゃんの役も、私が演じたらこうなったけど、別の誰かが演じたら違うまるちゃんになると思います。同じ役柄を演じたとしても、人が違えば役もやっぱり変わっていく。同じように、絵画も同じ一つのモチーフを描いたとしても、描いた人の分だけ個性が生まれるんです。そういうものってやっぱり楽しいなって感じました。演技レッスンで、 同じ台本・同じ役柄を演じている子が、自分とは全く違う表現をしていて「こういう風にやるんだ!」 って圧倒されるような経験があったからこそ、この作品の世界の奥深さがわかったのかもしれません。

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