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ルメールがジョゼフ・ヨアクムの展覧会
「INSCAPE」を開催。

2022.03.25

「LEMAIRE(ルメール)」がSS22シーズンにて、ネイティブアメリカンのフォークアーティスト、 ジョゼフ・エルマー・ヨアクム(1890〜1972)が旅先で描いた静寂な風景画にインスピレーションを受けた、シルクとコットンの軽やかなシリーズを制作。タイトルとなった山々をモチーフにした作品は、 遥か彼方の景色が持つ詩的な力を表現している。

Courtesy of Lemaire

Courtesy of Lemaire

¥207,000

¥127,000

ジョゼフ・エルマー・ヨアクムの特異な風景観は、世界各地へ渡った旅と第一次世界大戦の 体験から生まれた。独学のビジュアルアーティストであるヨアクムは、アメリカや異国の地を訪れる遊牧民としての彼の人生を、 記憶を辿りながら2000枚以上の風景画に描き、ポストカードからインスピレーションを得たような、ロマンティックな世界を構築。

ヨアクムは、勤勉な測量士のように地形データを収集し、ごく一般的な紙の上にボールペン、色鉛筆、パステル、水彩絵の具などを使って作品を制作。彼の図解された調査は、個人の歴史、集合的無意識、そしてその先にあるものを深く掘り下げる。

フランスで初めて公開された、解剖図や地質学的な構造を持つ風景画は、地平線上に開かれた、親密な記憶のノートブックを形作っている。夢と現実を行き来するような考古学的なドローイングは、訪れた風景の断片を捉えながら、彼の揺らめく旅と同様に作家の内面の混沌の絶え間ない動きを明らかにする。山は脳のように、柔らかい川は血の流れのように、空は穏やかな海のようにも見える。

ヨアクムは、その略歴と晩年の経歴が不明だった。彼は、チェロキー族の両親を持つネイティブアメリカン、そしてアフリカ系とアメリカ系であると主張していた。子供のころはサーカス団に入り、第一次世界大戦中は若い兵士としてフランスに渡り、その後、単身、列車でアメリカ西部を横断。その後70歳でシカゴに定住し、毎日創作活動に打ち込んでいた。 現在、彼の作品は複数のパブリックコレクションに収蔵され、特にシカゴ現代美術館、ワシントンD.C.のナショナルギャラリー、ビッツバーグのカーネギー美術館、フィラデルフィア美術館、ホイットニー美術館など、数多くの権威ある個展やグループ展で取り上げられている。3月19日に閉幕したニューヨーク近代美術館(MoMA)での初となる大回顧展も記憶に新しい。

ルメールによるジョゼフ・ヨアクムの展覧会「INSCAPE」は、私たちが住む世界、そして心の風景の奥深くを思い出させてくれる。時間の流れを逸脱し、想像の世界にある迷宮のような世界観をぜひ体感しに行ってみて。


INSCAPE, In the depths of Joseph Elmer Yoakum’s landscapes
期間:開催中〜2022年4月3日(日)
場所:ザ ジュエルズ オブ アオヤマ 3F
             東京都港区南青山5丁目3-2
時間 : 11:00〜19:00
入場 : 無料
WEB : https://eu.lemaire.fr/pages/inscape

LEMAIRE
WEB : https://eu.lemaire.fr
Instagram : @lemaire_official