ニューヨークの注目ブランド5




リスル(LEESLE)
伝統的な韓服をモダンにアレンジし、ニューヨークの観客を魅了したのは、韓国ブランドのリスル。これまでリスルは、5,000年もの歴史を持つ韓服のパターンや構造、ディテールを再解釈して現代的なアイテムへと昇華させ、BTSやMAMAMOOなどの衣装も手がけてきた。今季は韓服のディテールを巧みに取り入れたノーブルなモダンウェアを披露。上品なカラーパレットと巧みなカッティングにより、成熟したコレクションを展開した。その錬金術的な手腕で、韓服のさらなる可能性を世界に印象づけていた。




ノロ(NOLO)
ルイス・コラレスによるノロは、自身のルーツであるメキシコのアイデンティティを再解釈し「Dream of Mexicanication」と題したコレクションを発表。ストリートウェアの大胆なシルエットやボリュームを、ジェンダーも年齢も問わずに楽しめるモダンなデザインに落とし込んだ。カモフラージュ柄をミックスしたセットアップや、ナイロンベルトをつなげたようなユニークなアウターなど、力強い表現でブランドの世界を拡張した。




アシュリン ソー(ASHLYN SO)
弱冠17歳のデザイナー、アシュリン・ソーは、同調圧力によって摩耗した心の再生の物語を、サンゴ礁の美しさに重ね合わせて表現した。コレクションテーマは「Recolored」。ボディにビーズ刺繍を施したフェザーつきのミニドレスや、ラッフルたっぷりのドリーミーなドレスなど、美しい海の中を思わせるドレスがラインナップ。ヘビーな素材でボリュームを出したドレスはマイクロミニ丈に、オーガンジーなどの軽やかな素材はロングドレスとなり、身体を美しく見せる感性とデザイン、ナラティブのバランスが秀逸。




マーティン ダラ ラスタ
(MARTIN DALLA LASTA)
アルゼンチン出身のデザイナー、マーティン・ダラ・ラスタによる最新コレクション「Loner Boy」は、無機質な現代社会で生き抜こうともがく、むき出しで純真な人々の姿をモノトーンの服で映し出した。ビッグチェーンで拘束のイメージを取り入れたルック、白シャツのバリエーション、メンズがまとうレースやパール、ワンピースなどがその物語を象徴。かつての自分と、ならざるを得なかった自分との間にある緊張感を捉えた作品群は、静謐ながらも、見る人に内省を促すパワーを持つ。




ウェニー ハン(WENNY HAN)
ファッションを通じて、ウェアラブルアートとファインアートの交差点を探求するブランド、ウェニー ハン。高校生であるデザイナーのウェニー・ハンは、キュビスムから影響を受け、意外性のある素材の組み合わせやミニマルなデザイン、流麗なシルエットから、アイデンティティや記憶、変容といったテーマを伝えた。ニューヨークらしいクリーンでモダンなリアルさは、大胆なカラーブロックによって時に新鮮な輝きを放つ。スカートやケープスリーブの揺れる布地には、「自己」の多面性と流動性が込められている。
グローバルファッションコレクティ
ニューヨークの全ブランドをチェック!
















