ミラノの注目ブランド5




レジーナ ドンテ(Regina Donde)
メキシコを拠点とするレジーナ ドンテは、イタリア、インド、タイの旅を着想源とした優雅なコレクションを発表。オアハカやチアパス、イダルゴの職人たちとの協業によって実現した伝統的な織りや立体的な刺繍で、幾何学模様や花鳥風月を描き出した。ブランドのシグネチャーである風をはらんでなびくドレスは、リゾート地で過ごす美しい時間を想起させてくれる。装いの普遍的な喜びが詰まったコレクション。




ペリー ジョーンズ
(PERRY JONES)
LAを拠点とするハイエンドファッションブランド、ペリー ジョーンズは「変容と再生」をテーマに、月と夜明けの物語を紡いだ。象徴的なショッキングピンクのベルベットジャケットとパンツのセットアップを筆頭に、バスローブ風のジャケット、スパンコールで輝く華やかなスーツなどのラグジュアリーなコレクションが、夜明けのエネルギーを表現。デザイナーのペリー・ジョーンズには、路上生活者だった過去が。エレガントかつ軽快なルックの数々には、着る人をエンパワーメントする力が漲っている。




リサ グロデック(LISA GRODEK)
ドイツ系ポーランド人のリサ・グロデックは、クロッシェ(かぎ針編み)デザイナー兼アーティスト。得意のクロッシェ技法を用いて、クリノリンスタイルを再解釈する試みを行っている。今回も、シグネチャーである、かぎ針編みでクリノリンを再構築したドレスを披露。コレクションはなんと100km以上の糸を用い、全て手作業で制作されているという。伝統のファッションを職人技で優雅に刷新した。




イスティトゥート
イタリアーノ デザイン
(ISTITUTO ITALIANO DESIGN)
1999年に創設された、ファッション、インテリア、プロダクトデザイン、グラフィックなどを学べる大学は、選抜デザイナーによるショーを開催。ギリシャ神話の登場人物のような優美なシルエットとナチュラルな素材使いが特徴のMUSAE PROJECT COLLECTIONを皮切りに、クール&モダンなEWASECHKO、紙で作られたクチュールドレスの数々を披露した驚くべきブランドのPAPER CRAZYが参加し、ミラノファッションの多様性をアピールした。




イーストカルティヴァイタル
(Eastcultivital)
中国ブランド、イーストカルティヴァイタルが掲げるミッションは「東洋の美を世界に示す」こと。今回のコレクションでは、中国のクチュールデザイナー、グオ・ペイとのコラボレーション作品をはじめ、無形文化財の刺繍技法を取り入れたルック、現代的なデイウェア、未来志向のデザインという方向性を打ち出した。世界がいかにグローバルになろうとも、クラフトマンシップと中国の伝統に重きを置く姿勢を貫き、そこに普遍の美を輝かせた。