

クリスマスは、もうすぐそこ。
この連載では、クリスマスまでの日々を小さなワクワクで満たす記事を、ひとつずつお届けします。
アドベントカレンダーの扉をそっと開くようにのぞけば、
知らなかった物語や、遠い国の文化、とっておきのスポットに出会えるはず。
今回は、「ドイツのクリスマスマーケット」のお話です。

ドイツ観光局によると、なんとドイツでは全国で約2500ものクリスマスマーケットが開催されているとか。地元の人々だけでなく、世界中から観光客が訪れるマーケットは、街ごとに個性が感じられるのも魅力のひとつ。そんなクリスマスマーケット巡りの雰囲気を、少しだけ味わってみてください。
クリスマスマーケットの歴史
ドイツのクリスマスマーケットは、厳しい冬の寒さを楽しみに変える知恵から生まれた伝統行事。その起源は中世にさかのぼり、14~15世紀ごろのドイツ語圏で始まったとされています。当時、人々は冬を越すために保存食や日用品を買いそろえる必要があり、年の瀬に立つ市(マーケット)はとても重要な存在でした。これが後に、クリスマス前の時期に開かれる特別な市として定着していきます。時代が進むにつれ、グリューワインや焼きソーセージといった名物も生まれ、マーケットは「買い物の場」から「冬を楽しむ社交の場」へと変化していきました。
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ベルリン(Berlin)

トナカイのそりに乗ったサンタが空を駆ける演出が人気

大都市のクリスマスマーケットには移動遊園地も登場

ライトアップされたシャルロッテンブルク宮殿
ドイツの首都であるベルリンでは、毎年大小合わせて60以上のクリスマスマーケットが開催されています。空飛ぶサンタを見ることができる市庁舎前や、シャルロッテンブルク宮殿のクリスマスマーケットが特に有名です。

ドレスデン(Dresden)

クリスマスピラミッドは明治神宮外苑や芝公園のクリスマスマーケットでも見ることができる

ドイツの国民食ソーセージははずせない!

広場の中央に立つ大きなモミの木が圧巻

木製のオーナメントをはじめ様々なグッズが販売
ドレスデンは世界最古のクリスマスマーケットの開催地であり、ドイツ三大クリスマスマーケットの一つ。15メートルほどの美しいクリスマスピラミッドは訪れる人々の注目の的です。

フランクフルト(Frankfurt)

毎年300万人以上が訪れる大規模なマーケット

中世の面影残るハーフティンバー様式の建物が周囲を囲む
街の中心にあるレーマー広場のクリスマスマーケットが有名。中世の街並みを模した広場なので、ドイツならではの雰囲気を味わうことができます。

ハイデルベルク(Heidelberg)

毎年デザインの変わるマグカップはコレクションしたくなる!

ハイデルベルク城の麓で開催

毎日1つずつ窓が開けられるアドベントカレンダー
戦争の被害をほとんど受けず、中世の街並みをそのまま残している街、ハイデルベルク。クリスマスシーズンは街中が華やぐことも相まって、特に美しいクリスマスマーケットの一つとして知られています。

シュトゥットガルト (Stuttgart)

アトラクションも豪華絢爛

街のランドマーク、シュティフト教会がのぞく

高さ約41メートルの記念柱がそびえたつシュロス広場
ドレスデンとニュルンベルクとあわせてドイツ三大クリスマスマーケットといわれる世界最大規模のマーケット。シュトゥットガルトのクリスマスマーケットでは屋台の装飾コンテストが行われているため、ネオンや飾り付けが豪華なのも見どころです。
日本で開催されているクリスマスマーケットの多くは、今回紹介したような本場ドイツのマーケットを再現しています。足を運んで身近にその空気を味わってみてはいかがでしょう。
photographs & special thanks: Kanako Takahashi







