リーゼントに眼鏡姿の芝大輔さんと、坊主頭で赤ジャケットのともしげさんという好対照のお二人のコンビ、モグライダー。劇場を中心として、お笑い好きに支持されてきた二人の人気は、2021年の「M-1グランプリ」決勝戦進出を機に全国区となり、今も留まるところを知らず拡大中。そのキャラクターも、いまや多くの人に知られることとなった。クールなビジュアルが話題になることも多い芝さんと、可愛らしいと評判のともしげさんのお二人を、ネオパンクな世界観でスタイリング。さらに、現在のファッション観や、ブレイク前夜であるコロナ禍を機に見直したという衣装のお話も、改めて伺いました。

——YouTube「モグライダーのモグChan」で、芝さんが高円寺の古着屋さんでお買い物をされる回「芝、服を買う」が好きです。芝さん、ファッションはずっとお好きなのでしょうか？

芝大輔（以下、芝）：ありがとうございます。あの回は、結構見てもらっているみたいで。ファッションは全然詳しくないんですけど、好きなほうかもしれないですね。僕らの世代は、中学生くらいの頃にアメカジが流行って、（ダウンタウンの）浜田さんみたいなあの感じをみんなやり出したんです。だから自分もずっとアメカジが好きで、そこからあんまり流行りを追いかけたりはしなくなったんですけど。体型もほっそいしうっすいので、それに合うものを選ぶようにしたり、子供が産まれたらあんまりタイトなものは着なくなったり。生活によって変化している感じです。

——アメカジが原点で、ライフスタイルによってファッションも変化してきたんですね。ともしげさんはいかがですか？

ともしげ　僕は楽な服ばかりです。しかも大体ネットで買っちゃうので、サイズもわかってないんですよね。

芝　だんだん楽なほうになっていくんですよね。お仕事をさせてもらうようになると着替えやすいようにとか、あと僕ら飛行機にめちゃくちゃ乗るんですけど、ベルト一個で金属探知機が鳴ったりするので、それも服を買う時に考えるようになりました。

ともしげ　確かに。ベルトいらないなってなるよね。

芝　いつものスタイリストさんが自分の私服に近いものを用意してくれることが多くて、今日は前の現場の衣装のパンツをはいてきたんですが、それもベルトなしです。

——便利さが優先に。ともしげさん、最近ネットで買ったお洋服はありますか？

ともしげ　麻雀の服を買ってます！（麻雀が）好きだっていう気持ちを服にのっけています（笑）。服にこだわりはないんですけど、昔から、アニメとかゲームが好きなので、そういうプリントの服は持っていました。奥さんが買ってくれるもので、僕が見てもセンスがいいものがあるな〜って思うんですけど、あんまり自分じゃわからなくって。

——ぜひ衣装のことも伺いたいのですが、コロナ禍で今の形に衣装を見直されたそうですね。

芝　そうですね。それまでは自分も真っ白のジャケットを着たり、ともしげも裸足だったりして、どうにか見た目で、一回お客さんの目を引こうみたいな感じでやってたんですけど。

ともしげ　それこそロックな感じだったかも。

芝　一旦、普通になろうみたいにしたんだよね。

ともしげ　そう、真摯に向き合おうって。

芝　これじゃ情報量が多いわ〜って。

ともしげ　近しい芸人だと、ぺこぱが衣装を着物からちゃんとしたスーツに切り替えてM-1の決勝に行ったりして、そういうのも関係していたかもしれないですね。錦鯉さんも、（長谷川）隆さんがちょっと変わった衣装を着ていたのですが、普通のおじさんになったらよかったりとかして。みんなあの辺の世代の人たちが、衣装を変えた時期があったんだよね。

芝　どうにか信用してもらおうと（笑）。

ともしげ　面白ければいいんだって思ってたけど、ネタを見てもらうのにまず信用してもらわないといけないんだってわかったんだよね。それで僕は「洋服の並木」さんでジャケットを作りました。ナイツさんとか他の漫才師さんも並木で作ってるって聞いたので、そのまま鵜呑みにしてオーダーメイドしたんです。

芝　僕のはそれこそネットで見つけたもので、1万円もしてないんですよ。衣装というよりは当時の私服に近い感じで、衣装をやめたみたいな感覚でいたんですよね。色もあれで固定しようって気も初めはそんなになかったですし。あんまり普段と変わらないようにしようくらいの気持ちで選んでました。

ともしげ　全体的にちょっとゆるっとしたよね。前はもっとシルエットが細くって。

芝　そう。ピチッとしてたんですけど、それもやめて。でも意外とそっちのほうが性格的にもあってたのかわからないんですけど、あの衣装になってから、「どこの？」って言われることが増えましたね。試着もできずに買ってるんですけど、結果的に良かったみたいです。まったく同じのを買って、今では交代で回すようになりました。

発売中の『装苑』2024年11月号では別カットを掲載し、モグライダーのお二人が秀逸だと思う芸人さんの衣装や、いつかしてみたい格好などについてインタビュー！あわせてチェックしてね。

photograph : Kyohei Nagano (TRON) / styling : TAKURO / hair & make up : Saiko Hayashi / interview & text : SO-EN

（ともしげさん着用）ニット ¥91,080 へオース／スカート¥55,000 サブレーションズ／ショートネックレス ¥16,500、ロングネックレス ¥26,400 ともにアンプジャパン／中に着たカットソー¥36,300、中に着たパンツ¥69,300、スニーカー¥50,600 すべてメゾン ミハラヤスヒロ（メゾン ミハラヤスヒロ トウキョウ）／その他 スタイリスト私物

（芝さん着用）コート ¥162,800、中に着たタンクトップ ¥9,900 ドレスドアンドレスド／ニットタンクトップ ¥118,800、ストール¥14,080 へオース／ボンデージパンツ ¥55,000 サブレーションズ／ブーツ¥36,300 ドクターマーチン（ドクターマーチン・エアウエア ジャパン）／ネックレス ¥33,000 マーランド・バッカス（シープ）／上側のイヤーカフ ¥6,050、中央のイヤーカフ ¥6,050、下側のイヤーカフ ¥6,600、左手のリング ¥18,700 すべてアンプジャパン／その他 スタイリスト私物

【お問い合わせ先】
アンプジャパン
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サブレーションズ
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シープ
TEL 03-6434-0333
ドクターマーチン・エアウエア ジャパン
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ドレスドアンドレスド
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