–文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。
2022年春夏パリ・メンズコレクションより。
2022年春夏パリ・メンズコレクションが6月22日からスタートしました。6日間の公式スケジュールに参加するのは72ブランド。
レストランや文化活動が再開され、コロナ禍の収束が見え始めてきたフランスですが、観客を入れショーをするのは5ブランドのみ。引き続きデジタルでの発表が大半を占めています。
野外で行われたLGN ルイ=ガブリエル・ヌイッチ(LGN LOUIS-GABRIEL NOUCI)のショー。ゲストは間隔を空けて座り、マスクを配る対策もとられた。
パリ・ファッションウィークを運営するオートクチュール・モード連盟のエグゼクティブ・プレジデント、パスカル・モラン(Pascal Morand)氏は「パリ・ファッションウィークのダイナミズムは必ず戻ってくると思います」とショー会場でコメント。「今もすでに創造力のエネルギーを感じています。コロナはデジタル化を加速させ、あらゆる面でファッション産業は変化しました。それはファッションウィークの進化でもあります。一方で、フィジカルな出会いや服に触れるなど、デジタルではできないこともたくさんあります。特にこの分野では、それらは非常に重要なこと」。
「今日と明日は、昨日とは違う世界。とにかく希望を持っていることが大切です」とモラン氏。
ファッションウィークの拠点となったのは、以前から使われていた「パレ・ド・トーキョー」。ここでは野外スペースでショーが行われ、連盟がサポートする若いクリエイターたちのショールーム「スフェール(SPHERE)」と合同展示会の「トラノイ(TRANOI)」も久々に開かれています。
現代アートの美術館であり、複数の多目的スペースを有する「パレ・ド・トーキョー」。
「スフェール」と「トラノイ」の入り口。
公式デジタルプラットフォームは、フィジカルショーが全面的に復活したとしても維持されるそうで、今回はビデオとフィジカルプレゼンテーションを組み合わせるブランドも少なくありません。
ユニフォーム(UNIFORME)のプレゼンテーション。同ブランドは公式スケジュールでビデオも公開した。
また一つ進化した今シーズンのパリから注目のブランドやトピックスをシリーズでご紹介します!
パリ・ファッションウィーク、メンズコレクションの公式スケジュール
Photographs :濱 千恵子(Chieko HAMA)
Text: B.P.B. Paris