
女性であることの楽しさや喜びを形に
淑女像を体現するニット

『装苑』2025年12月号掲載
女性の自然な姿を祝福するボディポジティブな発想で体を上品に映すEMILY ODAのニット。手がけるのはデザイナーの小田エミリーさん。

学生時代から集めてためた、イメージソースのポートフォリオ
「好き」を追求してきた小田さんの表現は、学生時代からのポートフォリオに詰め込まれている。2026年春夏コレクションでは、写真家、石内都さんのフリーダ・カーロの遺品を収めた写真集からインスピレーションを受けた。


レースカーテンの写真のように撮った自作カットをレースニットカーディガンの裾デザインに落とし込んだ。トップ¥42,900
「もともとアートに興味があり、13歳の時、イギリスに留学しました。幼い頃からファッションも好きだったこともあり、セントラル・セント・マーチンズに入学。そこで、ニットのものづくりに触れ、『これだ』と直感し、今に至ります。学生時代からポートフォリオを作っていますが、今も作品を継ぎ足すように制作しています。ポートフォリオは人生と同じようにつながっていて、自分の好みや関心が変化していく過程が見られるのが面白いなと。好きを可視化することで、自分の創りたい世界が明確になっていく、とても大事な作業です。そうして積み上げてきたものの中から、最新コレクションでは尊敬するフリーダ・カーロにインスパイアされたり、長年好きだったコルセットをシグネチャーとして取り入れています。またアートを学び、油絵を描いていた頃の感性は、色づかいなどで今も生きています」

シグネチャーであるコルセットのディテール
「コルセット」を着想源としたニットアイテムは秀逸。4つの編みデザインを組み合わせ女性のウエストラインを美しく描いたボディスーツ¥39,600

Photograph: Tomi Umemiya / Styling: Yuzuka Tsuji / Hair & Makeup: Yuka Toyama
さらっとした肌離れが心地いいコルセットモチーフのサマーニット¥36,300 こうして生み出される独自の淑女像は、多くの女性から共感を得ている。

こうして生み出される独自の淑女像は、多くの女性から共感を得ている。
「誰かに会う日の朝、香水を選ぶ時のときめきのような、日常の小さな喜びをニットで表現しています。ランジェリーやレースなどフェミニンなものが好きだったので、自然とフェティッシュな世界観になりましたが、単に肌を見せるデザインではなく、女性のしなやかさや、ファッションで自己表現する強さを形にしたいと思っています。例えば、ウエスト部分も完全にシアーにせず、透かし編みにすることで表情をつけています。また、私の作るニットは体に親密に寄り添うものなので、着心地のいいウール糸や伸縮性も大切にしています。女性が自分の体に自信を持ち、自由にリラックスできる服作りを続けていきたいです」

ナチュラルな肌見せで抜け感と品を体現
ウエストをレース編みでシアーに仕上げたトップ。半透明糸を使い絶妙な塩梅で肌見せを表現した人気アイテム。ステュディオスとの別注アイテム。¥38,500

タンガを思わせるデザインで、成形編みで可能な限り斜行をつけ、美しいヒップラインを描くボディスーツ¥30,800

Photograph: Tomi Umemiya / Styling: Yuzuka Tsuji / Hair: Mikio Aizawa / Makeup: Yui Nakayama
ブランドプロフィール

小田エミリー●13歳でイギリスに単身留学。セントラル・セント・マーチンズに進学し、ニット科を専攻。在学中はニューヨークと東京でインターン経験を積む。卒業後、2023年にニットウエアブランド、EMILY ODAを設立。 @emilyoda.official
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EUCHRONIA/ ユークロニア デザイナー



文化服装学院卒業の宮崎さんと佐藤さんによって立ち上げられたブランド。おのおのアパレル企業のデザイナーとして勤務した後、共にイギリスへ留学。2023年4月にユークロニアをスタートさせた。 Instagram:@euchronia_official