
愛しさの跡を
アクセサリーでつむぐ

『装苑』2025年9月号 掲載
ビーズ刺繍で仕立てられた、ボリュームたっぷりのMIRIAのアクセサリー。淡い色合いやパールの優しいトーンが、ロマンティックな雰囲気を漂わせる。デザイナーの中田有美さんは、幼い頃から可愛いものが大好きだったという。

祖母の農作業着から着想を得た、ビーズチェーンで装着するつけ袖。ヴィンテージのハンカチーフを使用。アジャスターつきでしっかりと固定でき、取り外して洗濯も可能。
「田んぼが一面に広がる田舎で育ったので、娯楽が少なく、自然と目立つものに惹かれていました。例えば、緑の中に咲く綺麗な花や、キラキラした石のようなもの。そうした日常にある“可愛い”を見つけては心をときめかせていたことが、今のものづくりの原点になっている気がします」

立体的なビジュアルが目を引く華やかなカチューシャ。黄みがかったパールが肌になじみ、派手さの中に上品さを添える。¥35,500

素材には、浅草で仕入れたビーズや、古着を解体したヴィンテージのパーツも使用。
「ヴィンテージによる多少の傷やふぞろいなところに、誰かが大切にしてきた跡を感じて、温かな気持ちになります。MIRIAでは、そうした人が残したパーツで、私や人々が日々の中で感じる優しさや愛おしい瞬間を表現しています。手に取ってくれた人がそのぬくもりを感じ、身につけた時に少しでも元気になってくれたら嬉しいです」

左 ホワイトとゴールドのパールビーズに、さりげなくスパンコールを挟んで、縫いつけたベールバレッタ。光を受けるとキラキラと輝き、美しい。¥32,000 右 レース生地を解体し、縫い合わせた。チューリップのモチーフが揺れる、繊細な表情のバレッタ¥32,000

美しい色合いのヴィンテージパーツ
「素材を選ぶ際は、色味のバランスを最も大事にしています。色を組み合わせてもなじみやすい淡いトーンを選ぶことが多いですね。また、貝殻、石など、素材自体に物語を宿すものを旅先で集めたりしています。民族的なイメージのものを違う雰囲気に見せるのが好きなんです。古着に施されたような平面的なパーツを立体に仕上げるのも面白いですね」と中田さん。これまで集めたヴィンテージなどのパーツ。
プロフィール

中田有美●2021年、モード学園を卒業後、スタイリストに。装身具に興味を持ち、独学でアクセサリー制作をスタート。学生時代の’20年に立ち上げたアクセサリーブランド、MIRIAのデザイナーとして活動中。 @miria_arimi
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文化服装学院卒業の宮崎さんと佐藤さんによって立ち上げられたブランド。おのおのアパレル企業のデザイナーとして勤務した後、共にイギリスへ留学。2023年4月にユークロニアをスタートさせた。 Instagram:@euchronia_official