6月21日から6日間の日程で開催された2023年春夏パリ・メンズ・ファッションウィーク。フィジカルイベントが増えた今シーズンは、40ブランドがパリを舞台にショーを実施。待望のリターン組、初ショーを行った新星デザイナー、パワフルなラグジュアリーブランドが一堂に会し、尽きない創造性を披露した刺激的な一週間だった。
KidSuper
キッドスーパーはオークション仕立てのショー
ブルックリン出身のコルム・ディレインが設立したキッドスーパーは、型にはまったショーをするブランドではない。いつも次は何を見せてくれるの?と、期待をしてしまうのが彼らだ。今回もその期待に背くことなく、遊び心満載にオークション形式でコレクションを紹介した。
「これはリアルなオークションです。楽しみながら参加してほしい。ファッションショーはこうあるべきという先入観をなくして、パドル(番号札)を使って入札してください!」とコルム。
競売にかけられたのは23枚の絵。それらの絵からインスパイアされたルック23点が今回のコレクションだ。大手オークションハウスの名物競売人が、カンカンと木槌を打って軽快にオークションを進行。観客を巻き込み、モデルが会場を歩いている間に絵を落札させるというパフォーマンス・アートを繰り広げた。
Text:B.P.B. Paris