
12月5日、横浜アリーナで開催された「モーニング娘。’25 コンサートツアー秋 ~Movin’ Forward with Hope~ 羽賀朱音・横山玲奈 卒業スペシャル」。客席が待っていたのは“終わり”というより、2人の歩いてきた時間がステージ上で何度も花開く瞬間の連続だった(※活動休止中の北川莉央は欠席)。
冒頭、スクリーンに卒業する2人の名前が映し出され、会場がどっと沸く。その熱を受け止めた最初の衣装が、ビスチェなどのレースアップをポイントにした白黒ドレスだ。
ADのあとに記事が続きます
ADのあとに記事が続きます

白黒のレースアップが作る“今夜”の合図
開幕を飾ったのは、黒のレースアップを効かせたビスチェ風のトップスに、白いレースフリルを幾層にも重ねたミニ丈のスカート。甘さのある白を、コントラストを効かせた黒とブーツで引き締めるバランスが絶妙で、かわいさだけじゃないかっこよさが光る。フォーメーションが入れ替わるたび、同じ白黒なのに“見え方”が変わるのも強い。ネックラインのカッティング、袖の処理、黒の面積、装飾の配置が一人ずつ違うからだ。

個性が分かりやすいのは、たとえばここ。
牧野真莉愛はつけ襟で首元に白を足し、上半身の印象をきゅっとクラシカル寄りに。井上春華は肩に乗るフリルがそのまま波打つフラッタースリーブになっていて、“白”が腕まわりでよく動く。羽賀朱音はロングヘアのハーフツインテールが衣装の甘さを押し上げ、揺れが視線を連れていく。弓桁朱琴は袖がフリルというよりチュール寄りで、ショート丈のブーツも相まり、エアリーな軽さが感じられる。山﨑愛生はレースのビショップスリーブが可憐な一面を映し出していた。
そして、左手にはメンバーカラーの大きな石をあしらった指輪。さらに、卒業メンバーカラーのラバーバンドを身につけていた。小さなディテールが、今日が特別な夜だと伝えてくる。
この白黒ドレスのまま、元気な挨拶から最新曲へつなぎ、ライブは一気に加速していく。「セクシーキャットの演説」での妖しさ、「HEAVY GATE」「What is LOVE?」の強度――曲が切り替わるたびテンションが孫々更新され、客席の声も大きくなる。

画面に映る“ねちんふぃるむ”が、次の衣装をより眩しくする
転換VTR「Final Masterpiece~ねちんふぃるむ~」では、羽賀が撮りためてきたメンバーの写真がスクリーンいっぱいに映し出される。ステージ上の熱がいったん映像へ預けられ、拍手が会場を包む――そのぶん、暗転から戻ってきた瞬間に衣装の光り方が変わって見える。しかもこの日のBGMは、羽賀の提案でメンバー歌唱版に変えたという。主役が“撮る人”として差し込まれる時間まで、卒業公演の流れにきっちり組み込まれていた。
NEXT:チェックで切り替わる、ライブの速度