2023年で100周年を迎えた文化学園が擁する服飾専門学校「文化服装学院」が、2024年度にMetaと産学連携ゼミを開講する。本プロジェクトは、Instagramがクリエイターをサポートする一環として行われるもので、6月からスタート予定。本プロジェクトに先がけて、Instagram責任者であるアダム・モッセーリが文化服装学院を訪れ、施設や学生作品を見学したあと、流通高度専門士科の学生に向けて特別講義を行った。
photographs : Jun Tsuchiya (B.P.B.)
講義が行われたのは、多くのファッションデザイナーなどのクリエイターが訪れる「文化学園図書館」。
現在、20億以上のアクティブユーザーがいるというInstagram。アダムさんは「Instagramの気に入っている点や、改善点をぜひ教えてください!」とトークをスタート。6月からの共同プロジェクトでは「VRやAIをどう活用すれば、クリエイティブを豊かにすることができるのかを実践的に伝えていきたいです」と語った。
その後は学生によるプレゼンテーションで、SNS利用の現状を伝える時間に。文化の学生のSNS利用率のトップはInstagram(45%)で、次いでX(13%)、YouTubeとBeReal.(ともに12%)、Facebook(10%)、TikTok(8%)という順位だった。また、Instagramアカウントは2〜3個持ちをしている学生が多いという結果に、アダムさんは「日本に限らず若い世代特有の特徴ですね。フィードよりもストーリーズやDMが利用されている傾向もあります」と語った。
終始、ハッピーなムードで学生とコミュニケーションをとっていたアダムさんは、前日には渋谷や原宿を楽しんだといい、プリクラの顔加工機能や竹下☆ぱらだいすのデコも体験したそう!
Instagram 躍進の理由は、優先市場の見極めと変化への対応。
その後は学生たちとの刺激的なQ&Aのやりとりも。「Instagram躍進の理由を分析すると?」という質問には、「“広く浅く”ではなく優先市場を見極めたことと、変化へ適応してきたこと」と回答。正方形の写真のフィード投稿を行うプラットフォームから、ストーリーズやリール、DMと時代のニーズに合わせて進化を遂げてきたことに言及。
Instagramはクリエイティブを通して人々をつなげる場でありたい。
さらに、これからの目標やInstagramの進化について問われると、
「日常的なやりとり=ユーティリティメッセージにはLINEを使い、動画を受け取るプラットフォームとしてはTikTokやNetflixがあると思います。Instagramとしては、クリエイティブを通して人々をつなぐことができる場所でありたいと考えています。誰かがシェアしたストーリーズやリールでつながることができたり、同じ興味や関心を軸に誰かとつながれる場でありたい、と。まさしくその部分で進化してきたと思っているので、これからも“クリエイティブを通して人をつなげること”を追求していきたいです。
Instagramのアクティブユーザーは現在20億以上ですが、クリエイターがInstagramを使うのに割く時間は何%か?と考えると、まだまだ謙虚な気持ちでいなければならないと思います。Instagramを通して、一人でも多くの方の人生をよくしたいというのが私の思い。Instagramを使ったことで世界とつながることができた、喜びを得ることができたーーこうした小さな幸福を頻繁に提供したいと思っているんです」
最後は参加学生と記念撮影!