塩田千春「朝、目が覚めると」(愛知)

不在の中の存在 2022
ベッド、ポンプ、チューブ、赤い液体、フラスコ
サイズ可変(インスタレーション)
©JASPAR, Tokyo, 2022 and Chiharu Shiota 写真提供 : KENJI TAKI GALLERY

現代美術家の塩田千春が、ドローイングおよびベッドを使ったインスタレーションを愛知県名古屋市のケンジタキギャラリーにて発表。昨年、上海での展覧会のために現地のホテルで隔離期間を過ごした塩田は、ドローイング作品「朝、目が覚めると」を制作。10枚で構成されたこの作品は、朝、目が覚めて最初に見えるものを描いたといい、日記のような言葉が添えられ、本のかたちに仕上げられている。

朝、目が覚めると 2021 水溶性ワックスパステル、インク、糸、紙 18 x 36 cm
©JASPAR, Tokyo, 2022 and Chiharu Shiota 写真提供 : KENJI TAKI GALLERY

ベッドを使った作品「不在の中の存在」は、赤い液体が流れるチューブがベッドの上や周囲に張り巡らされるインスタレーションで、身体が不在のベッドに生命や存在の気配を漂わせる。そのほか、「宇宙とつながる」「上海での隔離」シリーズのドローイングも発表され、新作を通じて塩田の世界観が体感できる展示となっている。この貴重な機会にぜひ足を運んでみて。

塩田千春「朝、目が覚めると」
会期:開催中~10月1日(土)
場所:ケンジタキギャラリー
   名古屋市中区栄3-20-25
時間:11:00~13:00、14:00~18:00
休館日:日・月曜、祝日
TEL:052-264-7747
WEB:https://www.kenjitaki.com/

塩田千春 Chiharu Shiota
1972年、大阪府生まれ。ベルリン在住。空間に糸を張り巡らせる大規模なインスタレーションを中心に、立体作品やドローイング、写真、映像など多様な手法を用いた作品を制作。生と死という人間の根源的なテーマに向き合いながら、「不在の中の存在感」を探求する。2008年、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。2015年、第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館にて個展「掌の鍵」開催。主な個展に「魂がふるえる」森美術館(2019年)、「身体化したかたち」南オーストラリア美術館(2018年)など。

国際芸術祭「あいち 2022 – STILL ALIVE」(開催中~10月10日)にて、愛知県一宮市内の会場2カ所でインスタレーションを展示中。

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