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アート・コレクティブMSCHF(ミスチーフ)による新作個展 「Material Values(マテリアル・バリュー)」がNANZUKA UNDERGROUNDで開催

2025.01.31

ポップカルチャーと現代美術の接続を目指す、実験的な企画ギャラリー「NANZUKA (ナンヅカ)」が、ニューヨーク・ブルックリンを拠点としているアート・コレクティブ、MSCHF(ミスチーフ)による新作個展 「Material Values(マテリアル・バリュー)」を開催。
2024年1月に「3110NZ by LDH kitchen」で開催された国内初の個展「No shoes. No phone. No service.」に続く二度目の展覧会。今回はペインティング作品、インスタレーション作品、オンラインシステムに接続された装置と一体化した彫刻作品の3種類の新作アートを発表する。

「MATERIAL VALUE SCULPTURES」

現代の高度資本主義社会におけるアートと物質的価値の関係を、ユーモアを交えて再定義する「Material Values」シリーズから、奇妙なポーズを取った人間の彫刻が登場。台座に内蔵されたデバイスを通じて原材料であるインジウム*の市場価値をリアルタイムで追跡する。インジウムの市場価値が作品の価格を上回った瞬間、装置がその融点まで温度を上げ、彫刻を溶かして自壊し始めるように仕組まれており、アートの本質的な価値と物質的価値の乖離をシニカルに指摘する。
*半導体産業やLED素材として需要が高まり続けるレアメタルの一種であり、価格が大幅に変動することなどが特徴の一つ。

「Animorph Painting」

アメリカの子供向けSF小説「Animorph(アニモーフ)」における、人間が動物に段階的に変身する描写に着想を得た作品。レンブラントやラファエロといった美術史上の古典的肖像画を現在のアイコンへと“変身”させることで、美術史的変遷を応用しながら、美やアートの定義が流動的であることを表現している。NANZUKA所属作家である空山基の「セクシー・ロボット」をモチーフとしたバージョンを含む、4点を発表する。

「RAIN CUBICLE SCULPTURE」

アメリカのオフィスで一般的に見られるパテーションで区切られたオフィス・キュービクルにパネル張りの下がり天井を組み合わせたインスタレーション作品。電源が供給される限り、オフィスに雨が降り続けるこの不条理な仕掛けは、現代社会における労働の退屈さや無意味さを暗示し、資本主義が生み出す労働の矛盾を鑑賞者に直感的に体感させる。

また、今回の展覧会に合わせてMSCHFのこれまでの取り組みを総括した書籍『Made by MSCHF』をはじめとした、彼らの魅力が凝縮されたグッズを2月1日(土)よりNANZUKA Online Store にて数量限定で販売する。


MSCHF「Material Values」
期間:2025年2月1日(土)〜3月22日(土)
場所:NANZUKA UNDERGROUND
             東京都渋谷区神宮前3-30-10
時間:11:00〜19:00 日曜・月曜休業
問い合わせ:info@nanzuka.com
オンラインストア:nanzuka.com

MSCHF
2019年より活動を開始。人類の文化、政治、あるいは貨幣社会といったシステムの不合理性や滑稽さを暴き出し、 それを利用して精密に計算された介入システムを視覚表現を用いながら提示しているコンセプチュアル・アート・コ レクティブ。これまで、NYのPerrotin (2022、2024 年)、ソウルのDaelim Museum(2023年)での個展の他、ストックホルムのSpritmuseumにて開催された「Andy Warhol. Money on the Wall」(2024年)やLAのJ. Paul Getty Museum におけるグループ展「Blood: Medieval/Modern」(2024 年)にも参加するなど、アメリカ国内外で幅広く作品を発表している。Instagram:@mschf

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