12月12日(金)から16日(火)まで行われた、コシノヒロコのアーカイブ展「HIROKO KOSHINOARCHIVES /IN STORAGE 1978‒2026」。装苑オンラインでは当日の様子をお届けします。

会場は、コシノヒロコさんにとって母校である文化服装学院内の遠藤記念館大ホール。本イベントは、文化服装学院・文化学園大学など、学校法人文化学園の学生と教職員が参加できる形式で行われた。開催に至った背景には、次世代を担うファッション学生たちへの、コシノヒロコさんの強い思いがあった。
「これからの時代を担うのは、若い世代の皆さんです。次の日本を背負っていく世代が、世界の中でより特化した感性をもって創作を続けていくためには、これまでの積み重ねの上に、今を生きる力を重ねていくことが必要だと考えています。その一助となることを願い、今回の展示を開催しました」
と、コシノヒロコさん。
ADのあとに記事が続きます
ADのあとに記事が続きます

会場には、「HIROKO KOSHINO(ヒロコ コシノ)」の1978年から2026年の最新コレクションまで、全522体のルックがワンフロアに並んだ。さらに、海外でのショーの様子と学生に向けたメッセージを収めた映像も上映され、当時の空気を感じながら実際の作品に触れることができる構成となっていた。


入口を入ると、1978年のコレクションから年代ごとに時系列を辿れる配置で展示がスタート。中でも2009年はHIROKO KOSHINOが約17年ぶりにパリでショーを行ったコレクションとしても知られており、和と洋を自在に行き来する、コシノヒロコさんのクリエイションを象徴するようなアイテムの数々が印象的だ。
折紙や歌舞伎を想起させるドレスはとりわけ大胆かつ繊細で、立体加工によって描かれた日本画のような柄も美しい。




この展示では、すべての服を実際に手に取り、触れることができる。会場には多くの学生が詰めかけ、作品一体一体と真剣に向き合っていた。激動の時代より海外で活躍し、現在もなお現役でデザインを続けるコシノヒロコさんの作品からは、圧倒的なエネルギーが伝わってくる。
デザインの発想、パターン、縫製、テキスタイルに至るまで、どのルックも細部にまでこだわりが感じられる仕上がり。本物のクリエイションを歴代に渡って一堂に体感できたこの機会は、学生たちにとって貴重な経験となったに違いない。
HIROKO KOSHINO
WEB:https://www.hirokokoshino.com/
Instagram:@hirokokoshino_official





