ユイマ ナカザトが描く、土の音をまとう服。2026年春夏オートクチュールウィークより

2026年春夏オートクチュールウィークが1月26日から4日間の日程で開催。今シーズンの必見のショーや気になるトピックスをご紹介します。

ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)のテーマは「サイレント(SILENT)」。会場となった教会の身廊をランウェイに、現れたのはセラミックで作られたコレクションです。音楽はなく、セラミック・パーツが触れ合う音が静寂の中に響きわたりました。

デザイナーの中里唯馬さんは、衣服の起源と自身のアイデンティティを探るために、樹齢数千年の杉が残る屋久島を訪れたといいます。
「何万年も前の石が水で削られていて、そうした石や流木のシェイプを自分の手で作りたいと思いました」

東京のアトリエに窯を設置し、ひたすら手を動かしたという中里さん。
「重たいですし、割れるし、作るのに時間がかかって、この半年で1500時間を費やしました。まとう時にもたくさん苦労があって、痛くないように考えたり、動かすものなので鎧のような構造を勉強したりなど、ひたすら試行錯誤しました」

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「画面を見て暮らしている世の中で、土の音を聴くという体験をする。しかもそれが衣服から奏でられるというのは、やっぱりオートクチュールならではのことです。絶対に大量生産ができない、今の時代とは真逆をいこうという気持ちがあって。一番重い服は20キロくらいあります。軽さや快適さが求められる時代に、その逆を作ることで、衣服とは何かをあらためて問いかけたいと思いました」

常識に抗うドレスは、衣服と身体、そして時間の関係を問いかけているようでした。

Runway Photos : Mika Inoue
Courtesy of Yuima Nakazato
Text:B.P.B. Paris

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