1月21日から6日間の日程で、2025-’26年秋冬パリ・メンズファッションウィークが開催され、約70ブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見のショーや話題のトピックスをご紹介します。

キコ・コスタディノフ(KIKO KOSTADINOV)がインスパイアされたのは、ハンガリー出身の映画監督タル・ベーラ(Tarr Béla)の作品。この監督の映像には、孤立した登場人物の内面や衣服にまで周囲の環境(天候、物体、空間)が染み込んでいくような感覚があり、その世界観がコレクションに反映されています。


一連のマテリアルの歪みは、ロシア人画家のコン・トルブコヴィッチ(Kon Trubkovich)の絵画に触発されたもの。その不明瞭で断片化されたイメージが、色調や質感に表れています。


また、ハンガリーとブルガリアの伝統工芸や軍服が、シルエットの構造や素材のリファレンスに。目を引いた刺繍のモチーフはコインや装飾品のモチーフから引用され、テーブルクロスやブランケットのチェック柄はコットンジャカードに落とし込まれました。




今シーズンの「アシックス(ASICAS)」とのコラボアイテムは、1950年代に開発されたタビ型マラソンシューズから着想。ランニングスニーカーとハイカットブーツの二種がラインナップされました。スタッズ付きベルト、ポニーヘアレザーのバッグも個性的。




ダイナミックなカットの中に、緻密なディテールへのこだわりを見せるコレクションです。









































Courtesy of Kiko Kostadinov
Text:B.P.B. Paris