Haute Mode Hirata
(オートモードヒラタ)
静謐な空間に花を咲かせるように佇む
クチュールの帽子
Rakuten Fashion Week Tokyo 2026 S/S

2025.09.05

オートモードヒラタは、平田暁夫によって1955年設立された帽子のブランド。パリで習得した技術を生かしながら創作活動を続ける傍ら、三宅一生、コム デ ギャルソン、山本耀司などのコレクションにも作品は登場した。平田暁夫が他界した現在、ブランドを継承しているのは娘の平田欧子。そして孫の平田 早姫、平田 翔。目を見張るほどの美しいフォルムはもちろん3世代に渡って受け継がれている。

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光が落ちた会場内に浮かび上がる数々の帽子。フランスのオートクチュールのテクニックを駆使した優雅な帽子たちだ。それらは決して優雅なだけではなく、そこには日本の感性とクラフツマンシップが融合した緻密さも存在する。ランウエイを歩くモデル一人一人の顔の輪郭、表情、身体のフォルムがいちばん美しく見える帽子のかぶり方が提案されている。

オープニングに登場したのは、丸く大きなクラウンが特徴のクロシェ。フランス語で聖母を意味するもので、ヴィンテージブレードによって作られたもの。3人のデザイナーからの創設者へのオマージュとなった1点。

春夏らしい素材のマニラ麻は、コレクションの中でも多く登場した。中でも広いブリムの帽子は往年の女優をも彷彿させるドラマティックなものに。

ビーズをあしらったストローブレードや赤いぺーパーブレードの帽子は、帽子から流れる螺旋のパーツがボディを包み込み、今までの帽子の概念をも崩す作品。

また、マニラ麻のブレードで作られたスポーティーなキャップは、珊瑚をイメージしたフリルのディテールでカジュアルさにエレガントさをプラスしている。

帽子に寄り添うように添えられていたのが儚く可憐なコサージュ。時には一輪だけアクセントとして、そして時には帽子のブリムからこぼれるように。帽子が奏でるドラマティックなワンシーンに拍車をかけていた。

今回のショーで帽子の美しさをさらに美しく際立たせるために、砂川卓也(mister it.)、玉田達也(Tamme)、岡﨑龍之介(RYUNOSUKEOKAZAKI)の服がコーディネートされた。日本の実力ある若手デザイナーの協力によって、クラシックとモダンが往還する印象的なコレクションとなった。

Haute Mode Hirata
WEB:hiratatelier.com
Instgram:@haute_mode_hirata
     @h.at.official

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