6月23日から6日間の日程で、2027年春夏パリ・メンズファッションウィークが開催。ショーとプレゼンテーションを合わせて70の発表枠が並ぶ今回は、40℃近い暑さが予想され、直前に一部ショーの開始時間が変更されるなど、異例のスタートを切りました。そんな幕開けとなったファッションウィークから、注目のコレクションとトピックスをご紹介します。

ジュリアン・クロスナーが手がけるドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)は、フランスの詩人ステファヌ・マラルメの『半獣神の午後』が着想源に。
「このコレクションは、軽やかで繊細な印象を与えるものを作りたいという思いから始まりました」と、クロスナー。
その詩は、森で午睡から目覚めた半獣神の物語。夢の中で見たニンフたちとの出来事が、現実だったのか幻想だったのかわからないまま、再び眠りへと身を委ねるという話です。ショーノートには、この現実と想像の境界にある曖昧さ、感覚と空想が溶け合う流動性に心を動かされたと記されています。

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そんな幻想的な世界観は、軽やかで柔らかなシルエットとなって現れました。テーラリングは流れるように揺れ、スパンコールは水面に差し込む陽光のようにきらめきます。透け感のあるトレンチコート、ウォッシュ加工を施したシルクのパーカ、袖を切り落としたハンティングジャケットなど、定番のワードローブは新たな表情へと変化。ミニ丈のショートパンツにバレエシューズを合わせるなど、官能的なムードをまとっていました。

ランジェリーを思わせるタンクトップもポイントで、ルーズな着こなしがどこか脱ぎかけのような曖昧さを漂わせます。さらに、枝のモチーフや月明かりが映る湖面のプリントがロマンティックな雰囲気を添え、雲の模様のように漂白したデニムなど、自然へのまなざしが随所に感じられました。

ショーノートの最後には「自然の中の安らぎ。そのシンプルな美しさにオマージュを捧げて」という言葉。夢から覚めてもなお心に残る余韻のように、現実と幻想を行き来するかのようなコレクションは、ドリス ヴァン ノッテンの詩的な美学を印象づけています。
全ルックを一挙公開します!































































Courtesy of Dries Van Noten
Runway Photos : GORUNWAY
Text:B.P.B. Paris