1月21日から6日間の日程で、2025-’26年秋冬パリ・メンズファッションウィークが開催され、約70ブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見のショーや話題のトピックスをご紹介します。
「TO HELL WITH WAR(戦争なんて地獄に落ちろ)」。コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARÇONS HOMME PLUS)のテーマは、この短くも力強い言葉。そこには、戦争に対する徹底的な拒絶と反感が込められています。
コレクションでデザイナーの川久保 玲さんが見せたのは、アーミーのシンボルを壊す試み。ファーストルックのカーキのスーツは、色、ディテール、燕尾服型のフォルムから、ミリタリーユニフォームやナポレオン・ジャケットを思わせますが、むしろエレガントな現代的シルエットを形成しています。
迷彩柄はカラフルにモザイク化され、ヘルメットは帽子アーティストの日爪ノブキさんによって、花やドレープの装飾が施されました。つま先を直角に折り曲げたユニークなレースアップシューズはキッズ ラブ ゲイト(KIDS LOVE GAITE)とのコラボレーションによるものです。
ファッションと戦争ほど、かけ離れたものはありません。だからこそ、反戦へのメッセージは強烈に響くのでしょう。
Photos : Courtesy of Comme des Garçons
Text:B.P.B. Paris