「トモ コイズミ」2023-’24年秋冬コレクションより。
第5回FASHION PRIZE OF TOKYO受賞ブランド、トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)が同プライズの支援を受け、パリ・ファッションウィーク期間中に2023-’24年秋冬コレクションを披露しました。
小泉智貴さんが手がけるトモ コイズミはパリに先駆け、ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)のサポートによりミラノ・ファッションウィークで初のランウェイショーを開催。ブランドを象徴する華やかなラッフルドレスにあふれたコレクションには、ドルチェ&ガッバーナから提供されたアーカイブ・ピースや生地が使われています。
パリでの発表はプレゼンテーション形式で。
「本当に貴重な体験だったと思います」と小泉さん。
「昨年12月にイタリアのドルチェ&ガッバーナに行き、デザイナーたちから色々な話を聞くことができました。生地などのリソースをサポートしていただき、アーカイブをリサーチして今回のデザインに活かしています。このようなことを通して、ラッフル以外のディテールのデザインを自分の中でデベロップできたという気持ちがすごくあります」
今シーズンのトモ コイズミは、ドルチェ&ガッバーナのアーカイブが融合。
特に目を引いたのは色とりどりの花の装飾やリボンのコルセット。これらのディテールが、ラッフルドレスのゴージャスさをさらに引き立てていました。
「たくさん使わせてもらった花はドルチェ&ガッバーナのアルタ・モーダというオートクチュールのコレクションのデッドストックです。コスト面を考えても通常できることではないので、このようなチャンスがもらえてとても嬉しいです」
写真左:ドルチェ&ガッバーナの故郷であるシチリアの伝統的な手押し車“カレット”をモチーフにした生地も使用。右:デッドストックのコサージュをふんだんに装飾した花束のようなドレス。
アクセサリーの展示も。左はドルチェ&ガッバーナから提供された靴をフリルでカスタマイズしたもの。
ヨーロッパでのコレクションデビューでますます注目を集めている「トモ コイズミ」はFASHION PRIZE OF TOKYOの支援プロジェクトの一貫で、今年秋にもパリで新作発表を行う予定。
「次回はショーができたらいいいですね。でも、あまり形式にはこだわらずに、ベストな道を探っていければいいかなって思っています」
そんなマイペースな一面を見せつつ、着実に階段を上る小泉さんの次なるステップが楽しみです。
写真右:ボリュームたっぷりのレインボーカラーのラッフルドレスが迫力!右:デザイナーの小泉智貴さん。
Photographs : Chieko Hama
Text:B.P.B. Paris